世界最高の辞典を作った名もなき人びと

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世界最高の辞典を作った名もなき人びと

  • ISBN:9784152104601

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内容説明

天文学者に殺人犯──異色の協力者たちが紡いだ、世界最高の辞典の舞台裏

20世紀にイギリスが威信をかけて編み上げた、世界最高峰の辞典「オックスフォード英語大辞典」。しかし実際に語彙を集めたのはひと握りのエリートではなく、無名の市民たちだった。辞書編纂者の著者が未公開の記録を掘り起こし、その知られざる歴史を明かす。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

15
19世紀、オクスフォード英語大辞典を作るために、ボランティアで語句の用例を収集した3000人もの市民がいた。考古学者から精神病院の患者、発明家、アウトサイダー、タイピスト、やりがいを求めた教養ある女性たち……編集主幹の残した住所録からかれらの実像を掘り起こし、当時の「英語」の姿、文化について追及したノンフィクション。途方もないプロジェクトがどれだけの人々の情熱に支えられているかを実感する内容で読み応えありました。2025/10/15

清水勇

5
オックスフォード英語辞典(略称:OED、初版は1858年から70年掛る。全20巻、全項目:61万超、用例:240万超)編纂物語。14年間OED改定の編纂に従事した著者が、36年間編纂主幹として多くの女性含む世界中の一般人の協力や貢献を得たマリー氏の3冊の住所録から3000人の生涯を調べ上げ、その方々をアルファベット26文字が頭文字の単語に類別して、如何にOEDが英語の世界中での使われ方や語源等を網羅しているかを示してくれた。150年前の辞典作りにのめり込んだ人達の種々の想いが手に取るように分かる良書。 2025/11/22

skr-shower

3
時間切れで拾い読み。辞書は専門の人が必死に言葉を集めているイメージだった。しかし、人を集めて用例採取すれば色々な分野が集められのだと納得。メモを残して書き留めていた人もすごいの一言に尽きますが。2025/11/20

めめほめ

2
オクスフォード英和大辞典は、用語、用例が最初に出てきた本を探し、言葉の生と死を記録するというコンセプトで編纂されたとのことで、その途方もない作業をどうやったのかというと、人海戦術で市井の人々に読んだ本の中の面白い用例をスリップに書いてもらって、言葉の用例を収集してたとな。スリップを送った人が多種多様、きわどい人生を歩んだ人も協力していて、どことなくロビンソンクルーソーのような冒険記を読んでいるみたいな心地でした。面白かった。2025/12/24

優さん@はいカード

2
オックスフォード英語大辞典(OED)は、一編集部員だけでなく、現在のWikipediaのように世界中の有志が参加して作られた(依頼を受けほぼ無償で用例収集をし編纂者が餞別) 著者は、編纂者マリーの資料から約三千人の有志を調査し、その経緯や人生を語っている。 学者や出版人などは少なく、普通の市民も多い。ただその中でも、探検家・犯罪者・ポルノマニアなど人生は様々。また時代背景的に当時は表に出れなかった女性の活躍があった点も見逃せない。 各章はA~Z(の頭文字職業などがテーマ)でそれだけでも多彩さを感じる。良書2025/11/25

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