内容説明
累計15万部突破! “替え玉総理”が政治を大胆に動かしていく人気小説第2弾!
売れない舞台役者・加納慎策が、病に倒れた内閣総理大臣・真垣統一郎と瓜二つの容姿と精緻なものまね芸を併せ持つという理由で、真垣の“替え玉総理”を秘密裏に務めることになって2年。素人ながらも忖度のない発想と国民に寄り添った熱意あふれる言動で海千山千の政治家たちを凌駕し、世論を味方につけてきた。そんな政府にとって喫緊の課題は長らく低迷する経済問題だった。打開策を考える中、そこへ追い打ちをかけるように降りかかるパンデミック、自然災害、五輪などの難局の数々。さらに極東地域での緊張が急速に高まったとき、慎策と日本にとって最大の試練の時が訪れる――。
国民目線で一切の忖度をせずに真っ向から政治家たちに立ち向かい、山積する政治問題などに切り込み解決していく姿が「爽快!」と読者の反響を呼んだ前作。舞台役者の慎策が、国民の思いを胸に熱く呼びかける演説と、手に汗握る展開と“どんでん返し”はまさに著者の真骨頂。累計15万部突破の人気ポリティカル・エンターテインメント小説、待望の続編!
【内容】
VS 経済
VS 感染症
VS 災害
VS 五輪
VS 有事
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆのん
55
【シリーズ2作目】相変わらず問題山積の身代わり総理。経済の低迷、コロナ、災害、東京オリンピック・パラリンピック、中台問題などなど。プライベートではプロポーズの返事保留と心身共に休まらない慎策だ。個人的に政治家のイメージは決して良いものではない。派閥、保身、金、天下り。どの政治家も腹黒い悪人面に見えてしまう。そんな不信感を払拭してくれる慎策の想いと言葉に胸が熱くなる。こんな総理が居てくれたらと思ってしまう。私が普段思っている事を言ってくれて心の中で拍手喝采。ラストの感じだと3作目を期待出来そう。2025/04/05
かんらんしゃ🎡
40
二作目は感染症や五輪、台湾有事とな。いやー政策の話は難しいぞ。作者の政治信条が浮き彫りになってしまうからさあ。もっとも、そこはうまく党内対立にすり換えてたけどね。でも五輪編じゃ賛成論理で突き進んで、反対派を切り捨ててたぞ。ここシチリーの政治観が見えてちょっと嫌いになるところ(笑) 有事編は台湾側に立ち中国包囲網を完成させた。ここあんたを見直したところ。レビュワーの政治観も露わになっちまうぜ。2025/09/25
湯湖
35
【シリーズ第二弾】前作から2年後が舞台の今作。「地位は人を創る」と言うが、すっかり総理が板についているように思える。慎策の透徹な目に老獪な政治家たちもヤラれ、意外に政治家の才能があるのかも?と思う反面、上手く行きすぎだよなぁと思ったりもする。こんなにバレないもんかね?過去作とのリンクもあり、続編も織り込み済みか。2025/10/13
ゆっき
34
楽しみにしていた続編。売れない役者の加納慎策が真垣統一郎の替え玉総理になって早2年。国民に寄り添った内閣総理大臣として大活躍。女房役の官房長官にはまさかの人事。そして風間の存在は何よりも安心。次から次へと降りかかる難局も慎策だからこそできる突破力で解決。権力には固執しない国民に寄り添う政治家として大きく成長。人生の山場も乗り越えた慎策の今後も楽しみ。他作品とのリンクも中山七里作品ならでは。果たして長期政権を狙えるのか。続編を期待しています。2025/10/09
りらこ
26
現職の総理大臣の替え玉で、2年もその任に就いている慎策。臨場感と、緊張感。慎策自身の性格や、行動力、発想などがどんどん総理として完成していく面白さと、大隈、風間といった癖がありながらも国民目線を忘れない魅力的な政治家たちの発言に囲まれるのも、愉悦を覚えること極まりない。丁々発止のやりとりは、各省庁の省益や思惑発想の大臣や、さらには各国大使なども登場。 無欲さと、純粋さで突っ走っているが、この秘密はどこまで保持できるのだろうか。次作もあるのか、期待しつつ。 2025/10/09