内容説明
東京はポエムでできている。
空と緑の都市に咲くあだ花か、アーバンライフの幻想か。
マンション広告のコピーに託された〈東京〉の正体を読む。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
読書一郎
17
超傑作です。分譲マンションの広告にある、ちょっと大げさなコピー。「ときめきをシェアする摩天楼」「人生に、南麻布という贈り物」…著者はこれを「マンションポエム」と名づけ、20年以上に渡って収集。二段組340ページの大著に結実させました。その情熱がただごとではありません。マンションポエムには私たちの都市や住居に対する考え方や欲望が表象されている…シャープで意外性に富む分析もすばらしいのですが、次々に紹介されるマンションポエムがとにかくすごい。電車で読んでいて何度も笑ってしまったので、外で読むのは要注意です。2025/08/10
nori
11
🌟100個だわ!マンションポエムとはマンション広告の宣伝文・キャッチコピー。よくもまぁ20年も前から数多の資料をこまめに溜め込んでいたものだと、敬意を評します👏。キャッチコピーはマンション販売の為の宣伝だが建設されるマンションの施工法やら築材やらに触れはしない。徹底的にその土地についての憧れ情報が描かれているのだ。図ではなく地を謳う。そしてこのポエムを本気にする人は皆無だろうと。列挙されるこれらのマンションポエムに大笑いしつつ大納得😆世田谷に建つならそうなるか!上野、こう来るか!川崎、そう行くか笑2025/07/15
スエ
10
マンション広告のコピー、いわゆる「マンションポエム」について、これでもかというくらい語り尽くした奇書。340ページ、まさかの本文2段組みだ。「DIVA 女神は、輝きの頂点に舞い降りる。」「代官山のロミオ&ジュリエット。」といった、ラグジュアリー極まると人間どうにかなってしまうのでは、という奇天烈コピーの連発に下世話な気持ちでニヤニヤしながら読み進めたが、これが建築論、都市文化論として見事に展開していくからものすごい。ただ、肝心の書き手であるコピーライターについて、言及がなかったのは片手落ちか。続編に期待。2025/08/16
ぐみ
7
マンションポエムはマンションそのもの(建物)を隠し立地を謳い、街を商品にするという主張のもと、マンションポエムの歴史や常套句、土地別のイメージ等々からポエムを切り込む著者の視点やポエム愛が面白い。 しかしマンションポエムの特徴は世界征服、都市と自然の対比、立地、歴史のいいとこ取りと画一化されてしまっており、列挙されると飽きてしまう…笑 超高額商品ながらなんでこんなにおまぬけ(ポエミー)なチラシなんだろうと思いながらもそのキャッチーさに魅了されている私もディベロッパーの思う壺か。世界征服系ポエムが好きです!2025/10/13
Naoko Fukumi Fujita
7
7月24日号の週刊文春(酒井順子)と週刊新潮の書評に同時掲載、いつもの銀座の書店にて購入。当然の如くレジ前に平積み、とうとう店長が「これ面白いですねえ!こんな切り口があるんですね~」と。永年抱え込んだ私の心のもやもやが晴れたのは、132頁からのコラム「横浜、湘南、アンダルシア」そらみたことか!奥様はきっと「横浜、横浜」と小うるさく、我慢して川崎市にお住まいであろうと想像。元工場地である武蔵小杉と古の文教都市かつ県庁所在地である浦和をちばらぎ出身の筆者が同等に扱うのは疑問に思うが、今年最高に面白い良書!2025/10/07
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