内容説明
それは濃紺の革表紙に星座が型押しされた、薄い小さな冊子だった。父が文字を書き、意匠と飾り文字は叔父が、細密画は母が描いた。〈夜の写本師〉である三人が彼のために書いてくれたものだ。その『夜色表紙』が消えた。戦争に行くといって家を出た息子が持っていったのか? 訃報のみがもたらされた息子。『夜色表紙』には必ず自分のもとに戻ってくるという魔法がかけられているはず。戻ってこないのなら息子は生きているかもしれない。息子の消息を求め〈護符師〉ヴァニバスは旅立った……。人気の〈オーリエラントの魔道師〉シリーズ。/【目次】夜色表紙/影の馬/森林監督官/大地女神(イルモア)の罠/あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さく
22
2026年1冊目!年末に『久遠の島』を読み、その続きであるこちらを元日から読んだ。年始年末でどっぷりオーリエラントの世界に浸れて幸せ!!この本で活躍するヴァニアスは、『久遠の島』のネイダルとシトルフィの息子であり、ヴィニダルの甥でもある。こういう繋がりにハッとさせられるだけでも、続けて読んだ甲斐があった!夜の写本師になれないと嘆くヴァニアスに、シトルフィは言う。「わたしたちは、人の呪い方を知っている。だから、〈夜の写本師〉になれたのよ。闇が、ここにある」もっと、3人のその後も読みたかったなー!2026/01/02
a*u*a*i*n34
15
大好きなオーリエラントシリーズも13作品となりました。魔法の活躍は控えめでもいつもながらに魅力的な登場人物たち。本作から文庫での新刊になってしまいましたがどこまでも書き続けていただきたいシリーズです。2025/12/10
ゆうこ
10
夜の写本師の子供として生まれながら力を持てない父と、反発して家を出た息子。母に逆らうことが出来ずただ唯々諾々と嫁いだために魔術にかかってしまった娘、思いを告げられなかった森林監督官の男性。どこか陰のある人たちが繰り広げる物語でした。『なだらか森の半分が焼けてしまいましたが、春が来れば新芽が芽吹きます。森は生きつづけるのだから』2025年に発刊された本書、あちこちで発生する森林火災に向けた言葉のように感じます。いつまでもこのシリーズが続くことを楽しみにします。2026/05/04
おだまん
10
連作短編とはいえ、これで1つの完結した物語。とても好みでした。馬年の新年に読むとよかったかな?夜色表紙、どんな色なんだろう。久遠の島も再読しなくては。2025/12/23
Satoshi
10
◎早くオーリエラントの世界に入りたくて新刊購入。子供であるライラルが出ていき、亡くなったと伝えられた写本師ヴァニバス。しかし、持って行った写本が戻らないことから生きていることを信じて探す旅に出る。一方でダンカンは好きだったコルネリアを領主にとられ、悲嘆に暮れる日々。コルネリアは悪い呪いで馬になっていた。4人が繋がっていくのが面白いし、人を探すのはとても昔は大変だったんだろうなーと。久しぶりにこのシリーズでハッピーエンドな気がした。2025/11/24
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