内容説明
それは、あまりに儚く、あまりに永い、「一瞬」――。
わずかな一瞬で悪夢に陥る、バトンミス。期待された400メートルリレーで勝利を逃した高校女子陸上部が、どん底から這い上がる!圧倒的感動を呼ぶ、青春陸上小説。
高幡高校陸上部の女子リレーチームは、バトンのミスによりインターハイ出場を逃していた。
傷が癒えないメンバーを抱え、それでも来年に向けて、新しいメンバーで再始動。
しかし、選手の怪我、校則違反・部則違反、チームメイトの家庭問題、恋愛問題、他校ライバル選手への嫉妬、そして将来の進路の悩みなど、次々に試練が。
さらに正規メンバー枠の争奪戦もし列になり……。
果たして彼女たちはインターハイに出場できるのか――。
+++++
100分の1秒が勝敗を分ける短距離競技は、天国も地獄も紙一重だ。
個人競技でありチーム競技でもあるリレーの魅力を、とことんまで描いた!
悔しさも、涙も、喜びも、ときめきも全部乗せ!のド直球な青春陸上物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
anxiety
5
えっ著者が宮田珠己?と驚いた。ちょっと電車内では読めない爆笑エッセイの書き手が、何でまたこんな直球の青春小説を、という感じで読み始めた。内容は、4人の女子陸上部員を中心とする群像劇。高校の陸上部が舞台の青春モノ、と聞いて多くの人が想像するだろう内容を大きく超えないが、特徴的なのはライバルや同級生との確執や、競技を巡る落ち込みと克服がアッサリと描写され、人物描写に深入りしないこと。エッセイで見せる飄々とした軽さにも通じている気がする。ただし全国を賭けた最後のレースの描写は胸熱。まずまず面白かった。 2025/09/14
津島修三
4
ラスト30ページの緊張感がたまりません。ここに来るまでの二年間、少女達の心の成長がわかるから一緒になって応援していました。読み始めこそ個人個人のパートの積み重ねでなんだか野暮ったく感じたけど、却って深く当事者を知ることが出来て良かったのかも。 面白かったですよ。2025/09/15
アビ太郎
1
まさに青春ど真ん中、「繋げる」の素晴らしさが詰まった良作!女子4×100mリレーを軸に主将の重圧、エースの葛藤などが描かれ、リレー方式でメンバーの視点からストーリーが進む。50秒にも満たない刹那にどれだけのドラマが詰まっているのかを認識させられる。ラストのインハイをかけたレースは、会場で応援している感覚。やはりスポ根系はいつの時代もgood!2025/09/24
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