ミャンマーの女性修行者ティーラシン - 出家と在家のはざまを生きる人々

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ミャンマーの女性修行者ティーラシン - 出家と在家のはざまを生きる人々

  • 著者名:飯國有佳子【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 風響社(2025/08発売)
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  • ISBN:9784894897496

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内容説明

比丘尼(びくに、女性出家)への道が断たれた上座仏教において、厳しい修行に励み、聖俗の境界に生きる彼女たちの労苦と矜持とは。

こう書くと、上座仏教社会の女性は一見男性出家者のような修行ができないように見えるが、比丘尼復興運動が起こるまでにも、女性の出家行為は全くなかった訳ではない。むしろ古くから家を出て剃髪し宗教的生活を営むティーラシンのような女性は、ミャンマー以外の上座仏教社会にも広くみられ、スリランカではダサシルマーター、タイではメーチーと呼ばれている。つまり、上座仏教社会の女性は、比丘尼としての正式な出家への道は絶たれているが、出家行為そのものが禁じられているわけではないのである。
本書が取り上げるのは、比丘尼というブッダが認めた正式な出家者ではなく、在家のカテゴリーに含まれながら、出家生活を営むこうした女性修行者である。上座仏教において明確に区別される出家と在家のはざまで、彼女たちはどのように生き、出家生活をとおして何を目指すのか。本書はミャンマーのティーラシンに焦点をあてながらその宗教的実践や生活を示すとともに、彼女たちが宗教者として目指すものを追うことで、上座仏教社会にみられる多様な宗教的実践の一端を解明することを目的とする。(本文より抜粋)

【著者】
飯國有佳子
2007年総合研究大学院大学文化科学研究科修了。博士(文学)。
2001年より2003年まで松下アジアスカラシップの助成を受け、ミャンマー連邦大学歴史研究センターに客員研究員として滞在。現在、大東文化大学国際関係学部講師。
主な論文、著書に『ミャンマーを知るための60章』(明石書店2013年、共著)、『現代ビルマにおける宗教的実践とジェンダー』(風響社2011年、単著)、『ミャンマーの女性修行者ティーラシン:出家と在家のはざまを生きる人々』(風響社2010年、単著)などがある。(2014年現在)

目次

はじめに

一 出家と在家のはざま

1 あいまいな位置づけ
2 ティーラシンの出家式
3 保持する戒の数
4 出俗の媒介者

二 出家動機の変容

1 女性出家修行者の歴史
2 王朝時代における女子の一時出家慣行
3 社会的地位の低下
4 近代教育の導入に伴う知識の変容
5 一時出家慣行の再燃

三 ティーラシンの生活

1 尼僧院と修行形態の多様性
2 教学尼僧院での暮らし
3 サンガとティーラシン

四 比丘尼サンガ復興運動の背景

1 消滅した比丘尼サンガ
2 国際社会における比丘尼サンガ復興運動
3 ミャンマーにおける比丘尼サンガ復興運動
4 比丘尼サンガ復興運動への反応

おわりに

注・参照文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

いっちー

0
女性修行者のティラーシンは、比丘尼サンガがないため、出家でも在家でも無い、中途半端な立場であることを初めて知りました。托鉢でも、僧侶は、毎日行き、調理済みの米やおかずが渡されるが、ティラーシンは、週に一度(ニ度もある?)の托鉢で、渡されるのが生米と現金だという。しかも、托鉢で物資の提供を受けたら、僧侶は何も言わないが、ティラーシンは、喜捨主に、「望みが全て叶いますように」と、慈愛の言葉を送るという。とても、学びが多いブックレットでした。 2020/02/07

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