内容説明
十九世紀末,ブラジル北東部の最貧地帯に現れたキリストの再来をおもわせるコンセリェイロ(「教えを説く人」)およびその使徒たちと,彼らを殲滅しようとする中央政府軍の死闘を描く,円熟の巨篇.ブラジルで実際に起きた「カヌードスの反乱」をモチーフにした,バルガス=リョサ畢生の超大作.(全二冊)
目次
第一部
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
第二部
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
第三部
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
〔下巻目次〕
第三部(承前)
Ⅵ/Ⅶ
第四部
Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ/Ⅳ/Ⅴ/Ⅵ
解説(旦敬介)
感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
53
貧しさが人を損ね、弱き者が更に弱き者を虐げる事で一時的な心の安寧を得ている19世紀ブラジル。そんな不毛な世の中にイエス・キリストの再来かと思われるコンセリェイロが現れた。神を信仰しようにもその信仰も場も廃れている事に気づいた彼は行動を開始していくが、それは周囲を感化していく。だが、危険視する中央政府軍は彼らに対抗するための準備を始め・・・。コンセリェイロの信仰者となった人々の人生だけでも面白いが、バークニン支持者の外国人勢力もコンセリェイロに絡み合うのが不安要素か。この戦いは泥沼化するのだろうか。2025/09/01