内容説明
作曲家で聖職者だったヴィヴァルディは、膨大な数の自筆楽譜を遺した。兄の魂を守ろうとする弟、欲にまみれた司祭、古書愛好家、ユダヤ人音楽学者、ムッソリーニ、詩人エズラ・パウンド…様々な人間の愛憎、欲望、無知が絡み合い、楽譜は数奇な運命を辿る。優れた小説に与えられるG・コミッソ文学賞受賞。/解説=田村和紀夫
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Abercrombie
4
物語が始まった時点で、ヴィヴァルディは既に死んでいる。彼の遺した手稿譜が古書愛好家たちの間を彷徨う十七世紀パートと、トリノ国立図書館が修道院の屋根裏部屋から再発見する二十世紀パート。交互に語られる数奇なストーリーは、著者が想像で補完した部分より、史実の方がドラマティックなことに驚く。2025/10/21
Akiro OUED
2
セミフィクション。ヴィヴァルディが残した大量の手稿譜を回収したのは、ファシスト党に迫害されたユダヤ人だった。それにしても、カトリックの僧侶は、ユダヤ人みたいにアコギな商売人だったんだね。ヴィヴァルディは、永らく忘れられていた作曲家だった。意外だね。1893年のエピソード、秀逸。2026/05/19
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