創元推理文庫<br> 九年目の魔法

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創元推理文庫
九年目の魔法

  • ISBN:9784488572150

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内容説明

ため息をつき、本をベッドに伏せる。前に読んだはずだけど、こんな題名だったろうか? 壁にかかった写真の額を見上げる。これもこんな写真じゃなかったはず。この九年間で本当にあったことと、今おぼえていることが喰い違っている。まるで過去が変えられてしまったかのよう。大学生のポーリィは、十歳のころの思い出をたぐり寄せた。そうだ、近くの屋敷でお葬式が! そこで、あの人、リンさんと出会って、ずっと歳上の男の人なのに仲良しになって、それから……それから、とても恐ろしい何かが起こりはじめた……失われた時を求める少女の、愛と成長と闘いをつづる現代魔法譚!/解説=三村美衣

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

しろねこちゃねこ

11
旧刊と読み比べた後は保存用に。改定とは違うから訳し方の変更はないかもね。廃版になって久しく再読を送り返してだいぶよれよれになっていたから新しい一冊が出るのは嬉しい。前作の表紙デザインも良かったけど今回はちょっとカジュアルになって若い読者には手に取りやすいかも・・・。表紙がポップになった分ダークな部分が薄まって不思議感が増してるかも(思い込み)2025/09/23

mabel

6
新装版、嬉しかった!DWJファンなのに、この作品は今までどうしても何故か読む気が起きなかったのですが、、今回、作品の方から手を差し伸べてもらえたというか、やっと読むべき時に読めたかな、と。そして読んでよかった!原題のFIRE AND HEMLOCK、ヘムロック=毒人参、花言葉は「命を懸ける」「死を惜しまない愛」。これは再読に値する本ですね。伏線拾いに行ってきます。創元推理さん、デイルマーク4部作も新装版出してくれないかな。。お願いします。2025/10/19

鳩羽

5
十歳の頃、祖母の家の近くにある屋敷で行われていたお葬式に紛れ込んでしまったポーリィ。そんなポーリィを連れ出してくれ、仲良くなったのがずっと年上の男の人リンさんだった。ポーリィは折に触れてリンさんと交流を続けるが、九年後、ポーリィはリンさんや彼に関係する出来事を忘れていたことを思い出し…。ぱっと分かりやすいファンタジーではないが、リンさんの美しい元妻や、その新しい夫の不可解な態度、ポーリィ自身の家族の機能不全など、いろんなことがいろんなことの鏡写しになっているよう。少女の理性的かつ感情豊かな内面が読ませる。2025/10/18

mii

3
お、おもしろ〜!圧倒的なファンタジー感。だんだんダークさが増してきて、話もこんがらがってくるんだけど、夢中になって読んだ。これは大人向けファンタジーじゃないか?子供の頃に出会えなかった名作に大人になって出会える喜びはひとしお。2025/11/09

Roca

3
読もう読もうと思ってそのままになっていた作品を、新装版発売をきっかけに読了。これは文章よりも映像化向けの作品だなあ。すごく視覚的な物語だと思った。人の外見描写が重要で、キーアイテムもほとんどが絵や写真や小物だったり。一人称の文体ではないものの、始終ポーリィの視点で書かれているので、彼女と一緒に魔法にかけられ騙されているような煙に巻かれているような、腑に落ちない感覚で読み続けていた。一回読んだだけではたぶんまだ全然理解できてない。私には作中の魔法同様、手強い物語だった。2025/10/22

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