内容説明
突然始まった単身生活。モットーは「“まあまあ”でいいじゃないか」。簡素に食事を調え、落語は読んで鑑賞、旧知の場所を訪ね、亡き人の思い出に親しみ、眠れぬ夜は百人一首を数える――迫りくる老いを受け止めながら日々を軽やかに過ごすコツを伝授し、人生の豊かさを再認識させてくれる滋味絶佳の老境エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ガットウ
19
★★★★4.3点。最近、若い頃好きだった作家さんの駄作を読んで切なくなる事が多いけど、阿刀田高さんのエッセイは文章のリズムが心地良く、90歳を過ぎて尚楽しく読めました。 2025/10/25
栗羊羹
9
丈夫じゃなかった自分が、ここまで長生きするとは思わなかったという。国立図書館に勤務しながら、松本清張を片っ端から読んだ若き頃。数年前施設に入居していた奥様に先立たれ、自分でスーパーに行き、あれこれ買い物。「手抜き料理でも滋味豊か」着物を着なくなったのは「半襟をつけてくれる女(ひと)いないから」クスリ…と笑える阿刀田作品の隠し味が、この本の中にはあちこちに見つけることができる。ゾクッとするショートミステリー・〇〇を知っていますかのシリーズ、たくさん読んだなあ。2025/12/06
KEI
7
読んで良かった作品。とにかく、潔くて格好いい👍️2025/11/29
チャック
5
佐藤愛子氏 曽野綾子氏 老後の女性の生き方のエッセイは読んだが阿刀田氏は男性、興味深く読んだ。 不眠対策に源氏物語の帖を順に思い出されるとか、流石にすごいな。できないことが多くなっても、ご自分の今の体調に点数をつけ、折り合いをつけ生きている。 「ありがとう」と言い残して逝く、いくらボケても忘れないぞ。巻末の言葉、うんうんそうですよねと思った。2025/11/18
新平
4
認知症を患って施設にいる3歳下の妻と、著者が今年に死に別れたことが、NHKのアプリで紹介されていて、その辺のノンフィクションな部分に興味を持つ。調べてみたらポイントが大幅に加算されそうなのでポチり。密林の仕掛けににまたしてもはまる。該博な知識を軽妙に料理する相変わらずに見える腕前には感心はするが、自分のほうがその手の「情報」はもういいや、となっていることに気づく。とは言え、読書ならびにその周辺は、死ぬまでの最高の暇つぶしであると再認識する。2025/12/26
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