内容説明
突然始まった単身生活。モットーは「“まあまあ”でいいじゃないか」。簡素に食事を調え、落語は読んで鑑賞、旧知の場所を訪ね、亡き人の思い出に親しみ、眠れぬ夜は百人一首を数える――迫りくる老いを受け止めながら日々を軽やかに過ごすコツを伝授し、人生の豊かさを再認識させてくれる滋味絶佳の老境エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さちこ
51
小さい頃ブラックユーモアを初めて知って、なんて面白いんだろうと感激した。阿刀田高のエッセイを読めて幸せだ。こういうふうにユーモアでいい方に考えて老後を過ごすと豊かな人生になるのだろう。2025/12/31
ガットウ
19
★★★★4.3点。最近、若い頃好きだった作家さんの駄作を読んで切なくなる事が多いけど、阿刀田高さんのエッセイは文章のリズムが心地良く、90歳を過ぎて尚楽しく読めました。 2025/10/25
JADE
15
ずいぶん若いころ「ギリシア神話を知っていますか」を読んで阿刀田さんにハマって、何冊か読んだことがあった。エッセイも読んだ。大変失礼な言い方で恐縮だが、まだご存命だったとは知らなかった。90歳で身の回りの家事をこなして一人暮らしをし、これだけの文章を著わせるほど頭脳明晰で、「ありがとう。ありがとう」と最愛の妻を看取る。自分にとっても老いは遠いことではないので、なんとも素敵な老い方だなと羨ましく思った。阿刀田さん、どうぞこれからもお元気でと、静かに読了。☆3.82026/01/25
たっきー
14
奥様は施設入所、単身で生活を送る90歳の著者による日々の生活やこれまでの人生についてのエッセイ。「結果として運にも恵まれ、うまくいったから言うのではなく、"人は本当に好きなこと、やりたいことを選んで生きるのがいい。どんなに苦労しても、それが人生だ"と老爺は思ったりする」。2025/12/30
栗羊羹
11
丈夫じゃなかった自分が、ここまで長生きするとは思わなかったという。国立図書館に勤務しながら、松本清張を片っ端から読んだ若き頃。数年前施設に入居していた奥様に先立たれ、自分でスーパーに行き、あれこれ買い物。「手抜き料理でも滋味豊か」着物を着なくなったのは「半襟をつけてくれる女(ひと)いないから」クスリ…と笑える阿刀田作品の隠し味が、この本の中にはあちこちに見つけることができる。ゾクッとするショートミステリー・〇〇を知っていますかのシリーズ、たくさん読んだなあ。2025/12/06




