内容説明
10年ぶりに返却された本の謎――
「はこぶね」のような図書室がつなぐ〈本と人〉の物語
10年前に貸し出されたままだったケストナーの『飛ぶ教室』は、なぜいま野亜高校の図書室に戻ってきたのか。
体育祭を控え校内が沸き立つなか、1冊の本に秘められたドラマが動き出す。
未来はまだ見えなくても歩みを進める高校生たちと、それぞれの人生を歩んできた卒業生たち――海を見渡せる図書室を舞台に描く、感動の青春小説!
第71回「青少年読書感想文全国コンクール」課題図書『銀河の図書室』の原点の物語
解説/松井ゆかり
装画/カシワイ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
25
10年前に貸し出されたままだったケストナーの『飛ぶ教室』は、なぜ今野亜高校の図書室に戻ってきたのか。1冊の本に秘められたドラマが動き出す青春小説。体育祭を控え校内が沸き立つなか、怪我をして体育祭に参加出来なくなり、友達の図書委員の仕事を一週間代わることになった百瀬。そこで見つけた「飛ぶ教室」の謎を解明するために朔太郎と真相に挑む展開で、卒業生たちの果たされなかった思い、そして今の体育会で直面する問題があって、繋がった過去と今の因縁を乗り越えるためのアイデアを見出してゆく結末がなかなか印象的な物語でしたね。2025/08/08
Kemmel
1
十年ぶりに返却された「飛ぶ教室」に纏わる学園ミステリー。ところどころで紹介される本の数々が読みたくなる作品。体育祭への盛り上がる校内に取り残された図書室の雰囲気、そして登場する大人がちゃんと大人なのがよい。 2025/08/12