内容説明
時は明治、岡山の北の果て。
乞食行脚の果てに、七歳の少女シヲは、
村一番の分限者である竹井家に流れ着く。
養女となり過去を捨て、絶世の美女へと育ったシヲは、
自らの子孫の凄絶な人生を見守り続けることになるが――。
美女と醜女が交互に生まれる、呪われた家系に生きる七代の女たち。
明治から令和まで連綿と受け継がれる因果は、
彼女たちを地獄の運命へと絡めとっていく。
憑きまとう死霊の影、貧困と美醜、愛欲と怨念。
時代は巡れど、この因果からは逃れられない――
『ぼっけえ、きょうてえ』の著者が圧倒的筆致で描き上げる、暗黒無惨年代記。
【角川ホラー文庫版刊行記念】
限定書き下ろし
「第十三章 シヲ百三十六歳」収録
世は令和。因果は、終わらない。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
検尿泥棒
1
岩井志麻子6冊目。たまたま本屋にあったので久しぶりに作者の本を読んでみるかと思ってよんだ。読みながらこういう感じの文章だったなと思い出して、生まれてくる子供に受け継がれる不幸になる呪いは永遠に終わらないのかなと暗い気持ちになった。2025/08/10
彼方から
1
帯にあった通り、岩井志麻子版『百年の孤独』と言うべき物語。一族の女たちが時代時代の「ぢごく」を過ごしてゆく。どの話も作者らしく、書き下ろしもちゃんと繋がっていて美しい。どこにでも同じ登場人物が出てくると世界が狭く感じてしまうものだが、この物語はその狭さが呪わしく、恐ろしい。2025/07/28
isbm
0
★★★☆2025/08/08
acoo
0
志麻子さんがコメンテーターをしている番組でこの作品が加筆発売されると聞いて早速購入→面白すぎて週末でイッキ読み。長い時代を超えた一族の因縁みたいなのものに、次はどうなるの?と気になり読み終わったあとも、次はどうなるの?とそのまた続きが気になる作品でした。次は「ぼってぇきょうてぇ」を再読します。2025/08/03
雫川
0
復刊おめでとうございます。面白かったです。2025/07/26
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