内容説明
リアルで力強く、驚くべき知性と社会性を持った動物たちの世界――今こそ「本当のシートン動物記」に出会う、大人のための新訳・決定版!
シートンの作品が好評を博したのは、動物たちの生態をありのままに生々しく描いたからだった。作品の根幹にあるテーマは人間と野生生物の共存であり、これは21世紀に生きるわれわれにとってもきわめて大きな関心事である。そして、シートンが描くのは「動物たちとのふれあい」などといったきれいごとではない。動物たちは、弱肉強食を基調とする自然界のきびしい摂理のなかに生き、恋の鞘当てもあれば不倫もあり、腹黒い策略もあれば失脚した者の煩悶もあり、新たな生命への讃歌もあれば老いへの恐怖もあり、とにかく人間よりも「人間くささ」に満ちている――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まこ
9
動物の野生や凶暴さを押し出した文章。今、世間を騒がせている熊はワーブほどではないにしろかなり怖いものなんだろう。登場する人間も野生を全開にし、動物から見た人間も凶暴な脅威である。動物も人間も生きるために少しずつ知恵を身につけて活かす姿がとにかく熱い2025/11/25
ユキタ
5
子どもの頃に大好きだったシートン動物記を改めて読む。懐かしいものもあれば「こんな話だったんだ!?」と驚きとともに思い出すものもあり。子どもの頃は動物が人の手で害されることを悪と捉えて読んでいたが、大自然の中で生きているという点では人間も動物も同じフィールドにいたのだと気づかされた。ただしアルノーを捕まえたハト愛好家、お前はダメだ。2026/01/24
ぱせり
4
八つの物語の主人公たちはみんな違う動物で、暮す境遇も生き方も違っている。共通するのは、どの主人公たちも、じぶんの一生を精一杯、無我夢中で生き切ろうとしていること。どの物語にも人間が顔を出すが、動物も人も平等な「獣」として描き出されていることが印象的だ。2026/06/09
蝸牛
3
子どもの頃大好きで、図書館から小学校の図書室まで置いてあるシートンと名のつく本は読み漁りました。新しく翻訳し直して出版してくれて嬉しい。 コヨーテのティトォとかオオツノヒツジとかオオヤマネコとかまだまだ読みたいものがあるから、1冊で終わらせず傑作選2とか3とか引き続き出して欲しいものです。2025/08/09
潜水艦トロイメライ
1
短編の一つにも動物の視点のものから人視点のものまで、リアルを切り取った傑作選。子供の頃の寝る前の読み聞かせがシートン動物記で、オオカミ王ロボのところは、懐かしさとともに今読んでみると人間の側に感情移入してしまう自分がいて面白かった。自然の生き物たちの生きざまは、天敵が常に人間だけではなく、同種であったり、食物連鎖の上位であったり様々。暴れ馬の短編がなかでも一番面白かった。2026/06/18
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