内容説明
リアルで力強く、驚くべき知性と社会性を持った動物たちの世界――今こそ「本当のシートン動物記」に出会う、大人のための新訳・決定版!
シートンの作品が好評を博したのは、動物たちの生態をありのままに生々しく描いたからだった。作品の根幹にあるテーマは人間と野生生物の共存であり、これは21世紀に生きるわれわれにとってもきわめて大きな関心事である。そして、シートンが描くのは「動物たちとのふれあい」などといったきれいごとではない。動物たちは、弱肉強食を基調とする自然界のきびしい摂理のなかに生き、恋の鞘当てもあれば不倫もあり、腹黒い策略もあれば失脚した者の煩悶もあり、新たな生命への讃歌もあれば老いへの恐怖もあり、とにかく人間よりも「人間くささ」に満ちている――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まこ
9
動物の野生や凶暴さを押し出した文章。今、世間を騒がせている熊はワーブほどではないにしろかなり怖いものなんだろう。登場する人間も野生を全開にし、動物から見た人間も凶暴な脅威である。動物も人間も生きるために少しずつ知恵を身につけて活かす姿がとにかく熱い2025/11/25
蝸牛
3
子どもの頃大好きで、図書館から小学校の図書室まで置いてあるシートンと名のつく本は読み漁りました。新しく翻訳し直して出版してくれて嬉しい。 コヨーテのティトォとかオオツノヒツジとかオオヤマネコとかまだまだ読みたいものがあるから、1冊で終わらせず傑作選2とか3とか引き続き出して欲しいものです。2025/08/09




