内容説明
激動の中国大陸。
捨て子・トウ雨龍の数奇な運命が拓かれる――。
一度死んだトウ雨龍がふたたびこの現世へ舞い戻ってきたのは、甲辰の年(一九六四年)の十月十八日のことであった――。
舞台は、毛沢東率いる中国共産党が全権を握る中国山東省の吹牛村。捨て子のトウ雨龍は、養父のトウ継漢と養母の李秀媚の庇護のもと、姉の李平や犬の皮蛋(ピータン)とともに平和な少年時代を送る。そんなある日、共産党の青年幹部・田冲が村に赴任し、一家の暮らしにささやかな変化が訪れる。じつは、田冲は、養父のトウ継漢と浅からぬ因縁があり、復讐の機会を虎視眈々と狙っていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
147
東山 彰良は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 第二次世界大戦終戦後の激動の時代、中国山東省が舞台の物語、上巻は一気読み、すぐに下巻が読みたいですが、図書館の配本の関係で、来週以降になりそうです。トータルの感想は、下巻読了後に。 https://mainichibooks.com/books/novel-critic/post-731.html2025/08/09
もえ
32
待望の単行本化!2023年8月から1年半に渡って新聞連載され、連載中は夢中になって読んだ。舞台は抗日戦争後から文化大革命直前にかけての中国。激動の時代を生きた佟一族の物語が荒唐無稽な世界観で展開される。何しろ冒頭で、主人公の佟雨龍が銃殺刑になった後現世に舞い戻ってくるとあるのだ。彼は日本人の赤ちゃんで、油売りの佟継漢に雷雨の中拾われる。お転婆の李平や義和犬皮蛋と共にすくすくと育つ。上巻は、なぜ曲がったことが嫌いな佟雨龍が銃殺刑にならなければならなかったのか?が語られており切ない。義和犬皮蛋の運命にも涙。2025/08/09
小説好きな施設長
5
東山彰良氏の新聞連載作品。連載前にすでに大部分が完成していたという本作、新聞連載作品は冗長になる作品が多く感じるが本作ではそういった感はない。が、決して読み進めやすい作品ではなく、「難解」な部類に入ると思われる。中国の諺や言い回しが多く出てくるが英米文学に見られる独特の言い回しに比べると漢字が多用される(しかも見慣れない)だけで格段に読みにくくなる。だが氏の独特のリズムとアクの強い文章に耐性があればあれよあれよと引き込まれてしまう。ただこの作品どうやってプロモーションすれば売れるのか…下巻楽しみすぎる…2025/07/25
チャオ
1
新聞連載中に読みました。2025/08/18
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