内容説明
ドーキンス進化論の集大成! ガーディアン、フィナンシャル・タイムズほか年間ベストブック
現存する生き物の姿かたちや生態、遺伝子は、その祖先たちが生きていた世界のあり方を記録した「本」として読むことができる──。進化生物学の金字塔『利己的な遺伝子』の考察をさらに深め、卓抜な表現で綴られたドーキンス進化論の決定版。カラー図版多数。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
茶幸才斎
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生物個体はその祖先の生活環境を記した書物である、をテーマに掲げ、擬態、収斂進化、適応放散、学習と免疫、托卵、利己的な遺伝子、延長された表現型など、変異と自然淘汰がもたらすダーウィン進化の実相について、鮮やかな図版多数とともに解説している。各生物種は固有の遺伝子プールを保持し、そこから抽出された任意の1セットの遺伝子により組み上げられたのが個体である。個体内では各遺伝子が協調的に働く事実から、筆者は最後に驚くべき生命像を提示する。刹那、私の身体の中で、私を構成する遺伝子たちがちゃぷちゃぷと不気味に蠢き出す。2025/08/12