ちくま新書<br> 日本の社会保障

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ちくま新書
日本の社会保障

  • 著者名:伊藤周平【著者】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 筑摩書房(2025/07発売)
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  • ISBN:9784480076960

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内容説明

私たちはいつ、病気で働けなくなったり、障害を負ったり、会社が倒産して仕事を失ったりするかわからない。個人の努力ではどうしようもない場面に遭遇した時にも健康で文化的な最低限度の生活が維持できるように憲法の生存権を保障する仕組みが社会保障だ。自分の力や家族や地域での支えあいではどうにもならないことが多いからこそ、この仕組みが必要である。では、法律と運用はどうなっているか。生活保護、年金、医療、公衆衛生、介護保険と高齢者福祉、労災保険と雇用保険、子育て支援、障害者福祉、社会保障財源としての消費税など、その仕組みと財政の最新事情から課題まで網羅する一冊。

目次

序章 広がる貧困と生存危機/第一章 社会保障とは何か/1 社会保障の発展史/2 社会保障の定義と内容──国民の生存権と国の義務/3 主要5制度──公的扶助、社会保険、社会福祉、社会手当、公衆衛生/第二章 生活保護(公的扶助)/1 生活保護の現状と攻撃されるセーフティネット/2 どのような場合に、生活保護が受けられるのか──基本原則と仕組み/3 「健康で文化的な最低限度の生活」の水準とは?──保護の基準/4 8つの法定扶助──生活保護の種類と方法/5 権利救済の仕組みと生活保護裁判のゆくえ/6 生活保護と生活困窮者対策の課題/第三章 年金/1 日本の年金制度の仕組みと特徴/2 給付──老齢年金、障害年金、遺族年金/3 年金財政と年金積立金/4 年金改革の展開/5 年金改革の動向とゆくえ/6 安心できる年金制度の確立に向けて/第四章 医療/1 医療保険のあらましと公費負担医療/2 保険給付と診療報酬制度/3 医療保険財政と保険料/4 高齢者医療と特定健診・特定保健指導/5 病院再編・統合、病床規制──医療提供体制のゆくえ/6 医療制度改革の動向と医療の課題/第五章 公衆衛生/1 重要性が再認識された社会保障としての公衆衛生/2 感染症法/3 予防接種法/4 地域保健法と母子保健法、母体保護法/5 精神保健福祉法/6 機能不全を招いた教訓と公衆衛生の課題/第六章 介護保険と高齢者福祉/1 介護保険のあらまし/2 介護保険財政と介護保険料/3 介護保険制度改革の展開/4 利用者からみた介護保険の問題点──負担増と介護の再家族化/5 事業者・介護職からみた介護保険の問題点──介護報酬減と深刻な人手不足/6 介護保険と高齢者福祉の課題──介護保険から安心の介護保障へ/第七章 労災保険と雇用保険/1 労働保険の現状/2 労働保険と保険料/3 労災認定の仕組み/4 労災保険の給付と社会復帰促進等事業/5 雇用保険の給付と雇用保険事業/6 劣化する雇用と労働保険の課題/第八章 児童福祉・保育と子育て支援/1 児童福祉法/2 保育政策と少子化対策の展開/3 児童手当と児童扶養手当/4 児童虐待を防ぐには/5 保育の規制緩和がもたらしたもの──保育士不足と保育事故の増大/6 児童福祉・保育と子育て支援の課題/第九章 障害者福祉と障害児の療育/1 障害者福祉の改革史/2 障害者総合支援法/3 障害者福祉各法と障害者の雇用促進/4 障害児の療育/5 障害者・障害児への社会手当/6 障害者福祉と障害児の療育の課題──重い家族負担の解消を!/第十章 社会保障の財政──税制改革と社会保険改革の方向性/1 社会保障財政の特徴/2 歳出削減の最大ターゲットは社会保障費/3 消費税による財源確保の問題点/4 どんどん増える社会保険料負担の問題点/5 消費税はどこに消えた?/6 税制改革・社会保険改革の方向性/終章 社会保障はどこへ向かうのか/1 財源確保のための税制改革・社会保険改革の実現可能性/2 社会分断を煽る議論に抗して/3 政策転換の岐路/あとがき/参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

31
年金、介護、医療、労災、障害者福祉など、最新の法改正から判例、いま指摘される高額療養費などの課題まで社会保障の全体像を把握する1冊。個人ではどうしようもない状況でも最低限度の生活が維持する社会保障。生活保護とその種類、年金、医療、公衆衛生、介護保険と高齢者福祉、介護報酬減と深刻な人手不足、労災保険と雇用保険、児童福祉・保育と子育て支援などをそれぞれ解説していて、予算は有限な中で社会保障に対して現実的な判断が必要だと思いますが、著者が提案する累進課税や国際を軸とした財源はあまり現実的ではないなと感じました。2025/08/05

awe

7
労働省、社人研を経て社会保障法学者となった実務家教員の書。社会保障についてその起源や歴史について簡単に触れつつ(英国の救貧法や西欧の労働者共済制度から発展)、日本における社会保障を、公的扶助、社会保険、社会福祉(障害者福祉、児童福祉等)、社会手当(児童手当等)、公衆衛生の5つに分類。それらの制度上の課題と解決策を提示し、終盤で社会保障の財源をどうするかという大きな課題を論じる、なかなかの大著となっている。◆まず公的扶助である生活保護。「いのちのとりで裁判」で話題となっているが(実務上の課題は置いておいて)2025/11/24

すのさ

7
日本の社会保障制度について、生活保護、年金、介護保険、公衆衛生、保育など項目別に解説する。現行制度の問題点と筆者による提言が各制度で語られる構成でとてもわかりやすく、社会保障制度を理解するのに充分な一冊。社会保障が想定とする人間像から乖離する人間の増加、地域社会や家庭による包括制度の衰退により、福祉からこぼれ落ちる人間の存在がどの制度においても目立つ。制度の恩恵を受けられない人が、保険料のみを負担する制度は社会的観点から見て不公平であり、もはや保険料が税に近い性格を持つようになっているとも感じられる。2025/10/16

げんざえもん

1
制度説明:★★★、読み易さ:★☆☆、トンガリ度:★★★ 著者は社会保障法の専門家だけあって、各制度をキッチリ解説した上で、法的不整合や違法の疑いがある条例・規則・運用を次々とあげつらっていきます。嫌みの効いた文章で、飽きることなく446ページを一気に読み切りました。およそ話題になるような社会保障の論点・問題点は、ほぼ網羅しており、某政治家のフェイク発言も「はいはい、また言ってる~」と受け流せるようになります。著者への反論をあれこれ考えることで、非常に勉強になりました。2025/10/11

しまちゃん

1
社会保障とは何か。生活保護、年金、医療、公衆衛生、介護保険と高齢者福祉、労災保険と雇用保険、児童福祉・保育と子育て支援、障害者福祉と障害児の療育、社会保障の財政などについて詳細に説明し、それぞれの問題点・課題について述べています。所得税・法人税・消費税の国税収入に占める割合の推移を見て、消費税が国の税収のトップとなり、基幹税となっている点を問題視している。大企業や高所得者の税負担(法人税・所得税負担)が軽減され、その分が消費税の負担として中低所得者の家計負担にコスト・シフトされたといえるとは・・・。2025/08/16

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