内容説明
どこ行ったって、へこたれんと生きていく。
それが能登の人間や――。
懸命に生きようと見上げた空には、いつも「星」があった。
父が語り始めた、波瀾万丈の生涯を送った一族の物語とは――。
人生の輝きが胸を打つ、感動のファミリーストーリー。
2024年元日、能登半島に震度7の地震が襲った。大阪で暮らすホテルマン・星場恵介は、故郷で震災が起こったことを入院中の父に伝えた。
能登半島で生まれ育った両親は戦後、若くして大阪に出、今は二人とも入院生活をしている。同じ病院にいながら会うことのできない両親を案ずる恵介に、父はこれまで語らなかったふるさとでの母との思い出、そして故郷を離れ波瀾万丈の人生を送った一族の話を語り始めた。
著者渾身の新たなる代表作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
208
能登の震災と、年老いた両親の入院が呼び覚ます、星場家のファミリーヒストリー。能登·大阪·和歌山·北海道…記憶の中の大事箱にしまわれていた話が、星々のように輝き、繋がって星座となる。じんわりと感動が湧き起こる。大阪岡町の大門公園は僕が走ったり遊んだりした場所だけに、他人事とは思えなくなる。読後に星影のワルツを歌おう。2025/09/11
hiace9000
114
令和六年元日に能登を襲った震災と同年の水害。度重なる災害にも人々は屈しなかった。この地に根づき、代々苦境を乗り越え、懸命に生きてきた人々もまた同じだった―。人生の節目、還暦間近の星場恵介は、入院中の父母と語らう中で父母・親族の選んだ波乱万丈の生涯を初めて知る。自らの人生の来し方をそれらに重ね顧みたとき、改めて見えた奇跡の繋がりがあった―。ノンフィクションかと紛うほど細密にして丹念に描かれる人生模様。親族の濃密な人間関係が織りなす奇跡の縁。《能登アンセム》。これぞこの地に生きた人、生きる人への賛歌となろう。2025/09/05
fwhd8325
84
増山さんらしさにあふれている作品でした。大いなる賛歌です。このパターンは、増山さんの真骨頂と言っていいでしょう。何よりも、読後感の気持ちよさが際立っていると感じます。人生を振り返る、そんな時間が私にも近づいています。そんなことを考えながら、様々なことを思う。読書の楽しみ方が一つ加わったようです。2025/09/09
ゆみねこ
73
大阪で暮らすホテルマン・星場恵介のファミリーヒストリー。年老いた能登出身の両親が相次いで入院し、母は脳梗塞の後遺症で言葉が不自由に。父も同じ病院に入院しているのに、中々会わせてやれない。父が語る若き日の思い出や、星場家の一族の来し方。今も能登で暮らす親族のこと。深い愛情でつながった両親への思い。故郷を離れ、波瀾万丈の人生を送った一族のこと。心温まる素晴らしい1冊、お薦め本!2025/11/10
きょん
54
能登から大阪に出てきた父親の若い頃の話をこんな風に聞いてあげる息子の恵介は親孝行者だ。病に倒れたことで持てた父と息子のかけがえのない時間。星場一族の思い出話がたくさん出てきて誰が誰だか?わからなくなるが、親族の足跡を辿るのは興味深い。2025/09/25




