内容説明
80年前、日本はアメリカと戦争をしました。2014年、アメリカで「一郎君へ」と書かれた日章旗が見つかります。こうした日章旗は、兵隊に行く人のお守り代わりに、周囲の人たちが日の丸の旗に名前などを寄せ書きしたもの。戦場に残された旗をアメリカ兵が持ち帰り、遺品として出てくることが多いのです。その日章旗に書かれた59人の名前を手がかりに、「一郎くん」がどんな人だったのかを探るため、新聞記者が静岡の町を走り回ります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
128
アメリカから戦争遺品の持ち主を探してくれ、と頼まれる。一郎くん、という名前だけでよく探し当てたものです。静岡市だとわかっただけでもすごい。本人の写真にまでたどり着く。 力作絵本2025/08/05
はる
46
アメリカで見つかった太平洋戦争時の日章旗。それは、「一郎」という人物のための寄せ書きだった。一郎くんは誰なのか。女性新聞記者が調査すると……。少しずつ真相が分かっていく展開はドラマティックです。断られても諦めない女性記者のガッツが凄い。ようやく見つかった写真には母親の想いが。思わず落涙。2025/07/26
Cinejazz
17
〝80年前、日本はアメリカと戦争をして降伏しました。2014年、アメリカで「一郎君へ」と書かれた、日章旗が見つかります。日章旗とは、兵隊に行く人のお守り代わりに、周囲の人たちが日の丸の旗に名前を寄せ書きしたものです。その日章旗に書かれた59人の名前を手がかりに、「一郎くん」がどんな人だったのかを探るため、新聞記者(木原育子さん)が、静岡の町を走り回ります…〟戦争の正体を暴く取材記録をもとに、児童向けに描かれた戦争の顔。(月刊「たくさんのふしぎ」2019年9月号より)2025/08/02
かはほり
1
旗の持ち主にたどり着くまでと当時の社会状況をこの分量(40p)でうまくまとめていると感心した。さすがは、新聞記者さん! この調査をしたのが2014年であることは、かなり重要で、今(2025年)だと生存者がもっと減っていて生存者に行き会えても話を聞きだすことすら難しくなると思った。まさにギリギリの調査だったのだだなあ。奥付の分類は071だけど、「戦争の本」でまとめていなければ、日本史の棚が良いかもしれない。2025/07/23
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