内容説明
目立った手柄はないのに、警視庁捜査一課に所属する和戸宋志。非番の日に偶然訪れた先々で起きる事件を解き明かすのは、そこに居合わせた人びと。それは、そばにいる人間の推理力を飛躍的に向上させる和戸の不思議な能力のおかげだった。謎の多いダイイング・メッセージ、雪の日の銃撃事件、バスジャックされたバス内の死体……。平凡な刑事・和戸の周囲で起こる、推理合戦の行方は――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mayu
23
警視庁捜査一課に所属する和戸は居合わせた人の推理力が上げる事ができる能力を持っている。事件が起こる度に推理合戦が始まり、事件の真相に辿り着くのは和戸以外の人達。なに、その能力面白そう!と選んだけれど事件自体も推理も大胆なものが多く、え、そんな事ある?え、無理ないか。という思考が度々チラついてしまった。設定は面白くて好きなんだけどなぁ。複雑な事を考えずにエンタメ感覚で読むのが良かったかもしれない。2025/07/22
NAOAMI
13
どこか木訥とした雰囲気の刑事、和戸。彼がいると近くにいる他人が突然の推理力を発揮する。彼の特殊能力?ワトソン力がもたらすミステリ。ところが彼自身の推理力を上げるわけではないという少しユーモアも。それでも彼の所属する捜一班は検挙率100%で存在そのものが評価されている。彼が何者かに監禁された!一体誰に?という縦軸に、非番時に巻き込まれた事件を回想する短編を経て、監禁犯を言い当てるに至る。緊迫感ない特殊設定ながら謎解き要素が緻密ゆえミステリとして楽しめ、周囲の推理合戦にワクワクする。『不運な犯人』が特に好み。2025/08/07
kaede
11
「赤い博物館」「アリバイ崩し承ります」の本氏の作品は読まないわけにはいかない。トリックの職人、という印象。解説に玄人向けのコアな読書向けの作品が多いとあり、もしかして私も玄人なのかなぁと(笑)ミステリーのカテゴリーもよく分かっていないが、こういう作品、職人っぽい印象を受けるのは本格ミステリというものらしい。決して期待を裏切らない本氏である。続きが出ているようなのでそちらも読まなければ。2025/08/03
小梅さん。
11
自分では推理できないのに、周囲の人の推理力が爆上がする能力?! そんな能力を持つ和戸が、冒頭いきなり拉致されるとは。 過去の事件が回想され、拉致された理由を珍しく「自分で」推理する和戸。 いやー、和戸の巻き込まれ率、高過ぎw よもや、それもワトソン力ゆえか?w 語られる事件もバラエティに富んでいて面白かった。 関係者が続々と推理を語りだすお約束の展開もナイス。 2作目では、どんな展開が待っているか楽しみ。2025/07/27
lucifer
9
周りの人間の推理力が向上する“ワトソン力”。てっきり、指名かなにかで一人に作用するのかと思ってたら周りにいる人全員に作用するのか。ただ、いくら推理力が向上したとて、全員が正解を出せるといったわけでなく、それぞれの視点からの推理でバトルする様子がまず面白い。主人公和戸が冷静に“ワトソン力”の発動を確認する様子はコメディだな。単行本が出た時から文庫化を楽しみにしてたが、思ってた以上に面白かったな〜。とくに、正解はコイツの推理かと思った矢先、明後日の方向からの解決が私的にgood。続きも文庫化楽しみ。2025/07/29
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