身体の文化史 病・官能・感覚

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身体の文化史 病・官能・感覚

  • 著者名:小倉孝誠【著】
  • 価格 ¥2,860(本体¥2,600)
  • 中央公論新社(2025/06発売)
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  • ポイント 780pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784120037245

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内容説明

禁断の恋、魅惑の香り、薄幸な運命にまつわる物語の成立過程を文学、医学書、作法書から分析、近代以降の社会規範や文化価値観の変遷を精査。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ラウリスタ~

11
小倉先生らしい本。梅毒のみに関しては、寺田先生の本がより詳しいが、こちらでは天然痘、コレラ、アルコール中毒、ヒステリーなど他の病気との文学表象の比較が分かりやすい。女性の身体は有標化される(19世期の医学書には女性の病気のページはあるが、男性の病気のページはない)。フロベールの『ボヴァリー夫人』のスキャンダルを、見られる対象から女性が見る主体になっている点に認める。五感のヒエラルキー(コルバンら)や「病人の誕生」(アリエス)など、歴史学上の重要な論点を文学研究に導入していく案内としての役割も重要。2020/07/22

Prussian_Blue

3
内容的に重複記述が多かったのがやや気になりどころ。近現代のフランスをメインとした各国文学(日本もあったかな)における身体の表象史といった内容。ジェンダー、女体や病についてはオーソドックスな記述。ただ、五感それぞれの優位性、現代では視覚優位だがかつてはそうでなかったと読み解いてゆく部分は自分の思い込みを解きほぐされ興味深かった。文学がメインということもあり理系的に新たな知見はないので、それを求める方は他書をどうぞ。B-2015/05/06

kakimoc

2
文学、作法書、医学書を通じて身体(特に女性)がどのような表象であるかを探っている。著者が後書きで述べていたように、日本の国内作品も多く取り上げたものが読んでみたいと思った。あと今までの論をまとめたものなので、最後の病気の章は尻すぼみな感は否めず、ここももっと読みたかった。2011/05/05

ゲニウスロキ皇子

1
19世紀以降のフランスにおける女性の身体・五感・病の在り方の変遷を文学等を通して記述している。文章は非常にわかりやすく、どんどん引き込まれていく。身体論に興味がある人にとっては格好の入門書と言えるだろう。ただ、身体論ってどの著作を読んでも同じこと言っているんだよね。「身体はその時代の社会や文化の言説が記されている」と。身体を時代の描かれたキャンバスとして捉えることには魅力を感じるけれども、いつまでもこの論調じゃ飽きちまう。もうすこし生物学的な身体に目を向けたら視野が広がりそうなんだけれどもね。2011/05/06

ねぼちゃん

0
結核という病は患者の持つ美しさを際立たせている。一方、天然痘は患者の内面の堕落への断罪という一面が強い。『椿姫』と『ナナ』の異なる末路の意味が理解出来た。ファム・ファタルについての勉強をしていたので大いに参考になった。2021/12/16

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