内容説明
あなたの扱うマイクロバイオームデータ,正しく取得,解釈できていますか? 対象が複雑ゆえに多い研究の落とし穴を,“達人”たちが徹底フォローします.腸内細菌叢を軸に,真菌・ファージの解析や,皮膚・口腔などの微生物叢の解析まで網羅.実験の戦略や起こりうる問題への対処法を詳述し,ヒトのデータと結びつける方法も紹介しています.確かな知見を導き出すための必携書
目次
【目次】
序
1章 マイクロバイオーム研究をはじめる前に考えること
1 ヒトマイクロバイオーム研究の全体像
2 データベースの意義とその整備
3 細菌の分類と命名
2章 腸内微生物叢のマイクロバイオームデータの生産
1 微生物叢DNAの抽出技術の開発状況および酵素法プロトコール
2 腸内細菌叢DNAの抽出技術(ビーズ法プロトコール)およびライブラリ調製
3 腸内細菌叢を対象とした16S rRNA遺伝子のアンプリコンとメタゲノムの情報解析
4 腸内常在性ファージの解析・宿主細菌との相互作用
5 腸内環境の代謝オミクス分析・解析
6 腸内真菌叢のマイクロバイオーム解析
3章 その他の微生物叢のマイクロバイオームデータの生産
1 皮膚細菌叢のマイクロバイオーム解析
2 唾液微生物叢のショットガンメタゲノム解析
3 ロングリードを用いたヒトマイクロバイオームの染色体外エレメントの解析
4 古代サンプルのマイクロバイオーム解析
4章 細菌株の性質の解析
1 菌株単離・培養と選定・釣菌,保存
5章 マイクロバイオームデータの関連解析
1 ヒト遺伝子一塩基多型(SNP)とマイクロバイオームの関連解析
2 環境因子(食事,生活習慣,薬剤)や疾患とヒトマイクロバイオームの関連解析
達人への一歩
①定期的な精度管理を,その1
②定期的な精度管理を,その2
③定期的な精度管理を,その3
④ウイルス(ファージ)叢の構成比について
⑤メタゲノムデータのなかから真核生物由来のDNAを検出する手法
⑥古代DNA解析への道のり