内容説明
野間児童文芸賞受賞作家が新たな魔法界を創り上げた!ーーアリーチェは、どこの町にも1軒はあるような、ありふれた書店の娘。ところが、夜空に月がのぼるころ、この店をおとずれるのは魔法使いたちだ。店の奥には、この世に1冊しかない《魔法の書》が保管されている。すべての呪文をおさめたこの《本》は、魔法使いならだれもが読めるのではなく、それぞれの属性、能力により、習得可能な呪文以外は白紙にしか見えない。アリーチェたち《守り手》の一族も、魔力を持たないために、この《本》の文字は一切読むことができず、そうして魔法界の均衡は保たれてきた。ところが……。13歳の誕生日の夜、アリーチェの、そして魔法界の運命が回り始めるーー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
92
子供向けファンタジー(王道)▽本屋を営んでいるアリーチェの祖母の本当の仕事は、魔法の本の「守り手」だった。本を読むことで新しい魔法を手に入れることができる魔法使いたちは《本の守り手の一族》を大切にしてくれる。13歳になったアリーチェは守り手になることを誓う。ところが本を読むことができない非魔法族のはずのアリーチェは、本に書かれた呪文を読むことができた。大きな秘密を抱えたアリーチェは予言に従い魔女に会いにいく▽魔法、冒険、友情と勇気。本当に悪い人がいなくてよかった。2025.4刊2025/06/15
がらくたどん
53
「私の家には魔法使いがやってくる」代々続く家族経営の本屋には夜になると魔法使いが訪れて「守り手」が預かる唯一残る魔法書から自分の魔法を手に入れる。「守り手」は魔法書が読めない。だから魔法使い達も本の奪い合いを我慢して平和が保たれている。魔法使いが大好きなアリーチェは祖母から「守り手」を引き継ぐ13歳の誕生日にとんでもない事に気づいてしまう。読めてしまうのだ、魔法書が!「ありえない」事が起きてしまった時、起きた事は「ありえる」事になってしまう。古い世界の均衡が崩れる恐怖と崩れた先の希望を問う冒険ファンタジー2025/06/13
はる
51
ハラハラドキドキ。面白かったです。見た目はごく普通の書店の女の子。ところが実は、この店は「魔法の書」を管理する由緒ある家系。役目を引く継いだ少女は自分の不思議な力に気が付くが……。しっかりとした世界観。ピンチの連続の中、主人公の少女の悩みや葛藤も繊細に描かれ引き込まれました。2025/05/19
ぽろん
30
久々のファンタジー。出版社が静山社とあって、ワクワク。舞台は、ありふれた書店。だけど、そこは、この世に一冊しかない魔法の書を守る一族の書店だった。そこからは、期待に充ちたハプニングの連続で愉しかった〜。2025/07/18
ふう
20
ファンタジーの世界の決まりごとをのっけから破ってしまって、え?どうなるの? 魔法の世界の再構築、という姿が見え始めてやっとホッとした。どこどこの家の跡継ぎ、のような線引きからはみ出して、ともだち、という価値を優先させる強さに現代性を感じた。しかーし、「水を切り払え」と言っただけでびしょ濡れだった体が乾くのなら、それも、呪文だと意識しないで口にするだけで乾くのなら、すでにいくつもの呪文が経験的に獲得できてしまうのではないかな?2025/07/06
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