内容説明
「女妖」「書妖」「地妖」をキーワードに幻想小説、随筆、評論を精選するオリジナルアンソロジー。文豪怪異小品集シリーズ第14弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
147
久々の澁澤 龍彦、新刊文庫です。まずは、本書のタイトルがGOODです。幻想小説、随筆、評論等、バラエティに富んだ怪異小品集でした。しかし文庫で定価2,090円(税込)は、高過ぎます。澁澤 龍彦と渋沢 栄一が親戚だと最近知りました。 https://www.heibonsha.co.jp/book/b663656.html2025/09/02
HANA
67
小説作家としての澁澤龍彦に焦点を当てた一冊。とはいえそれだけでは厳しかったのか、後半はテーマ毎にまとめたエッセイが中心となっている。自分の好みもそっちで、「胡桃の中の世界」等で教えられた永遠性の話の衝撃は今でも覚えている。とはいえ小説の中にも捨てがたいのはあり「妄譚」や「人形塚」等の少女愛と怪異と心理が結びついたものは一読忘れがたい印象を残す。フランス小説の影響を大に受けたものは、やはり趣味に合わないけど。とあれ後半は雑誌『幻想文学』関連の話と東京鎌倉の話。著者の本領の周辺に位置したような一冊でした。2025/09/05
ワッピー
35
澁澤界を東雅夫選のアンソロジーで訪問。少女が現れて過去に助けてもらった感謝を伝えるものの、本人にはまるで記憶が無いというエピソードが強烈なアルフォンス・アレの「雪の記憶」、大理石の少女の頭像の幻想譚「飛ぶ頭について」、下谷の若き大工・音吉の神隠し「きらら姫」、幽霊船に救いあげられた3人の女の運命「マドンナの真珠」の他、対談、怪物エッセイと心赴くままに逍遙を楽しみました。鎌倉に居を構えて自然豊かで鄙びた時代を回想しつつオーバーツーリズムの弊害を嘆く澁澤先生。このシリーズの宮澤賢治や三島由紀夫に進みます。2025/09/15
フリウリ
26
「夜毎に繰り返されるたったひとりの深夜の祝祭」という短いエッセイを劈頭に、「女妖について」「書妖について」「地妖について」という3部からなる。構成の妙は、さすが、雑誌「幻想文学」を介してかかわりの深い東雅夫氏とおもいます。振り返って澁澤を読み、とくに小説や物語から、書き手としての澁澤は意外に「甘い」ところが感じられ、それはいったいどういうことかと考えました。。個人的には、冒頭の「夜毎~」、そして若々しい詩「三崎のサカナよ……」がよかった。気づかされることの多い本です。72026/02/20
おかだん
4
中二患者だった(今だに抜けきらないけど)あの頃、あれ程心酔してた澁澤氏だけど、自分と同年代に書かれた作品達を読むとしっくりこない。余りにも前時代的で偏屈。自分に酔われている感も否めない。でも、昔の東京や鎌倉に寄せる、「昔は良かったな」的な老いにかかるであろうノスタルジアに、これ程の文学者でさえ(だからこそかも)そうなるのかと、一種の共感と照れを覚えた。 後、装丁が酷すぎます。氏が見たらキレるのではないかと。2026/04/27




