二重に差別される女たち ないことにされているブラック・ウーマンのフェミニズム

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二重に差別される女たち ないことにされているブラック・ウーマンのフェミニズム

  • ISBN:9784866471501

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内容説明

あなたの「フェミニズム」は差別的?
主流の白人フェミニストが提唱する「シスターフッド」に対して、
BLMの時代、「ブラック・フェミニズム」からの切なる訴えとは━━?
白人女性=自分に置き換えると見えてくる、シスターフッドのあるべき姿――

●NYタイムズ ベストセラーリスト10週間ランクイン
●米「タイム」誌 2020年読むべき本100に選出
●ワシントンポスト 2020年注目すべきノンフィクションブックに選出
●英BBC 2020年ベスト・ブック100に選出

「教育を受け、安定した職業に就く日本のフェミニストが本書を手に取って読むと居心地の悪さを感じる記述が少なくないだろう。ただし、目を逸らさずに『白人女性』
『主流派のフェミニスト』への批判を自分に置き換えながら読み進めてほしい。」
━━治部れんげ(東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授)

主な内容
・連帯はいまだに白人女性のためのもの ホワイト・フェミニズムの罪――中・上流階級の白人
女性以外を排除するフェミニズムとは
・銃による暴力 セイ・ハー・ネーム――銃に命を奪われた黒人女性たちにも名前はあった
・#FASTTAILEDGIRLSと自由 レイプ・カルチャーへの抵抗――被害者非難より加害者にならない教育を
・降り注ぐ家父長制 コミュニティーに内在する家父長制の害――白人カルチャーを模倣した根深い性差別
との闘い
・〇〇にしては、かわいい コミュニティーの内外に存在するカラリズムとテクスチュアリズム――
白人至上主義の美学
・恐怖とフェミニズム ホワイト・フェミニズムよ、白人至上主義の家父長制から抜け出し、異人種への恐怖を
手放して、全女性のために立ち上がれ
・人種と貧困と政治 投票権は民主主義の柱である 万人のために確約せよ
・教育 教師によるいじめ、学校から刑務所へのパイプライン、常駐警官への依存を断ち切る
・アライ、怒り、共犯者 ホワイト・フェミニズムはプラットフォームと人的・物的資源を差し出して、真の支援を

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

38
原題「Hood Feminism」。この本が去年話題になった時、Youtubeで著者を見た。教養が感じられる冷静な語り口とユーモアあふれる彼女の姿を先に見ていたので、文章からにじむ怒り、苦悩、悲しみに圧倒された。この問題はフェミニズムの問題でありながら、同時に貧困、差別、負の連鎖の問題である。ぜひ恵まれた人々に広く読んでほしい。男性に読んでほしい。多くを学び、お互いのことを知ることの重要さを認識してほしい。コロナ禍の今だからこそ、アジア系アメリカ人による本も読みたいな、と思った。秀逸。2021/12/23

まこ

14
世の中のフェミニズムとは白人女性を守るためであって、有色人種は対象外。白人女性が褒められても有色人種は違う。と、本来なら守ってくれるはずの制度が逆に差別を引き起こす実態を著者の体験を踏まえ、対策含めて書かれている。問題の根っこには加害者が加害者の意識がないことがあるのだろうか。2022/02/28

Go Extreme

6
連帯はいまだに白人女性のためのもの 銃による暴力 飢え #FASTTAILEDGIRLSと自由 降り注ぐ家父長制 黒人女性についてどう描くか ブラックにしてはかわいい 黒人の女の子は摂食障害にならない 凶暴さのフェティッシュ化 フッドは賢い人間を嫌わない 行方不明と殺人 恐怖とフェミニズム 人種と貧困と政治 価値ある教育を誰もが受けられる権利を 黒人女性の住宅危機 生殖の正義、優生学、妊産婦脂肪 周縁化された親たちの子育て アライ、怒り、共犯者 目を逸らさず読み進めてほしい2021/10/19

kameyomi

4
白人至上主義のアメリカで「黒人」として貧困地域に育った著者が、「白人女性たちのフェミニズム」、ホワイト•フェミニズムを、いわば、ちゃんちゃらおかしいと述べている。 フェミニズムは、ジェンダー、階級、人種等あらゆる種類の差別と闘ってこそのものであるとする怒りにも似た主張に、大きく頷きながら、では自分はどうすれば良いのかを考えさせられる。 訳が読みにくいところがあるのが残念。2022/03/12

ぞだぐぁ

3
フェミニズムって女性の権利向上のための活動だったって認識しているんだけど、この本では女性の中でも非白人と白人では必要なものが違っていて、困窮者への支援や暴力への対策等も必要って事を黒人の低所得者層の家庭に生まれて旦那からのDVから逃れて生活保護すら受けた著者が自分の経験等も交えて説明している。 日本でも旧部落地域だったことをネットに載せるなって裁判が最近あったけど、それとは逆に非白人が白人が暮らす地域に住んでいたら「分不相応だから出て行け」と言われる(先に住んでいたのは彼/彼女)とか信じられない話も。2021/10/05

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