集英社ノンフィクション<br> SISTER “FOOT” EMPATHY

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集英社ノンフィクション
SISTER “FOOT” EMPATHY

  • 著者名:ブレイディみかこ【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 集英社(2025/06発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087881134

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内容説明

シスターフッドがポリティカルになりすぎると、それはシスターたちのあいだに分断や対立をもたらすことにもなりかねない。その一方で、シスターフッドが政治に無関心になりすぎると、互いの涙を拭い合うばかりで、「元気を出して明日からまた同じ日常を頑張ろう」という激励会になり、つらい日常を変えていこうという動きに発展しない。 ――本書 「はじめに」 より

2022年にスタートした雑誌『SPUR』の同名連載を新たに加筆修正。コロナ禍以降の社会の動きを鋭く見つめ、これからのわたしたちの生き方を考えた、エンパワメント・エッセイ集。

◎アイスランド発「ウィメンズ・ストライキ」の“共謀”に学ぼう
◎シスターフッドのドレスコードはむしろ「差異万歳!」
◎完璧じゃないわたしたちでいい
◎焼き芋とドーナツ。食べ物から考える女性の労働環境
◎古い定説を覆すママアスリートの存在
……etc. 
無駄に分断されず、共に地べたに足をつけてつながる。前に進むための力が湧く39編を収録!


ブレイディみかこ
ライター・コラムニスト。1996年より英国在住。2017年、『子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から』(みすず書房)で第16回新潮ドキュメント賞受賞。19年、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)で第73回毎日出版文化賞特別賞受賞、第2回本屋大賞 ノンフィクション本大賞などを受賞。小説作品に『私労働小説 ザ・シット・ジョブ』(KADOKAWA)、『両手にトカレフ』(ポプラ社)、『リスペクト――R・E・S・P・E・C・T』(筑摩書房)などがある。近著には『地べたから考える――世界はそこだけじゃないから』(筑摩書房)。

目次

はじめに
2022
女たちのストライキ ―みんなでやっちゃえ!―
グリーンはニュー・ブラック?
スクウォッティングという闘い方
反転する時代に共謀せよ
シスターフッドのドレスコード
完璧じゃないわたしたちでいい
たくましい足を持つシスターの話
女性の自信は「気のもちよう」なのか
シスター「フット」な女子サッカーの歴史
ロールモデルに気をつけろ
わたしたちの靴を履いてもらう
2023
貧困の時代にともにあるということは
99%のわれわれから始まる
シスターたちよ、足もとを見よ
オンライン・ミソジニーをボイコットするときが来た
歴史から女性を消させない
自分の体が嫌いな少女たち
サバイバルのアイコンになる女性
ベッドで腐ることのススメ
バービーとシンディ、そしてリカ
エンパシーを超え、リスペクトを叫ぶ
一足の靴から始まるレボリューション
シスターフッドな食べ物の話
2024
「レリゴー」ブームから10年が過ぎて
ファッションも、マウンティングよりエンパシー
自分を受け容れる孤独な旅
互いを自由にするために進め
抵抗のアートの変遷と、変わらないもの
シスターたち!「もう一つの体」を守れ
世界は広いぜ、シスターズ
街の書店から女性の歴史と未来を変える
女性議員が「ベイブ」とは呼ばれなくなったが……
古い定説を覆すママアスリートたち
匿名で毒をばらまける時代につながることは
これからのシスターフッドが生まれる場所
2025
さらに困難で、深いエンパシーを考えるために
セックス・ストライキについて考える
赤い靴と女性たちの歩み
年齢という数字を超え、足もとでつながる
おわりに ―シスターフッドはアナーキー―

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

142
ブレイディみかこは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、雑誌『SPUR』連載されたエンパワメント・エッセイ集でした。 著者のような女性が複数存在しないと、日本の政治は何時までも変わらないんでしょうね。 https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-788113-42025/08/02

読特

40
「ポリティカルになりすぎると分断や対立をもたらす。政治に無関心過ぎるとただの激励会になる」…シスターフッドのあり方は「hood」ならぬ「foot」。足もとにこだわる。タイトルありきのファッション雑誌の連載企画。「ノリ」で始まり、意味が後から追いかける。女性の運動に限らぬ考察を引き起こす。…違いを認識し目的を共有する。敵の靴も履いてみる。意見の異なる相手を糾弾するのではなく、何故その人はそう思うかを考えてみる。達成目標は何かゴールをはっきりさせ、譲れるところは譲る。多数派を形成しなければ世の中は変わらない。2025/07/13

Eiki Natori

8
ブレイディみかこのフェミエッセイ。SNSあたりにいるラディカルフェミニストとは全く違う、リベラルフェミニストだと思う。 最初は買う本を間違ったと思ったが、この読みやすい独特の文体を目にするとスラスラと読めてしまった。2025/07/07

Melody_Nelson

6
本書で触れられているアイスランドの「ウィメンズ・ストライキ」はドキュメンタリー番組で見たが、このストライキにより、日常的にいかに女性が男性に勝るとも劣らない役割をこなしているかが認識され、スカッとしたばかり。UK女子サッカーも不遇の時代を超え、今年もユーロで優勝!ともかく、社会的(&フィジカル的)弱者の女性たちの助け合いは大事。日本にいるとわからないUK事情なども知ることがとても刺激になる。(まさかSPURでこんな連載があったとは…)2025/07/29

ganesha

5
英国在住のライターによるエッセイ。「「可愛がられ、支配されるための女性のファッション」に対抗する黒い服の集団」だったパンクとカラスのつながり、「ファッションも趣味嗜好もバラバラ…仲よさそうに肩を抱き合い、一緒に歌い踊っている姿は少女たちに気と希望を与えた」90年代のスパイスガールズ、「失敗しないように、そしてうまくいかなかったことで自分自身を責めずに済むように、検索を重ねて情報を調べて吟味し、たった一つの正しい答えを見つける作業は、自分の身に起こることの可能性を狭め、未知の扉を閉じていく」が印象的だった。2025/07/16

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