現代ベトナムを知るための63章【第3版】

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現代ベトナムを知るための63章【第3版】

  • 著者名:岩井美佐紀【編著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 明石書店(2025/06発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784750355290

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内容説明

ベトナムのいまがわかる本書が10年振りに全面改訂。第3版はコロナ禍以降の政府や市民の動き、ベトナムの多様性、社会問題に焦点を当て大幅にボリュームアップ。ベトナムと緊密な関係性を結び、人的交流が盛んな日本にとっても直視すべき問題がここにある。

目次

はじめに
I 「ベトナム」の成り立ち:時空間の領域
第1章 「ベトナム」という名称――国号の変遷と「ベトナム(越南)」
第2章 「古代」のはじまるころ――ベトナム考古学と「インドシナ考古学調査」をめぐる考古社会史
第3章 北属南進の歴史――圧倒的な存在としての中国・フロンティアとしての中・南部
第4章 インドシナの時代――現代ベトナムが生まれたとき
第5章 ベトナム現代史――独立の達成から統一国家形成までの歩み
第6章 基層文化としてのサーフィン文化――ベトナム中部の鉄器時代
第7章 扶南と林邑(チャンパ)――ベトナム南部と中部の初期国家
第8章 在外ベトナム人――多様化するコミュニティ
第9章 ベトナム語と「クオックグー」――現代ベトナムの言語と文字の成り立ち
【コラム1】 戦争の記憶
【コラム2】 残された家族のその後――ベトナム残留日本兵とその家族の物語
Ⅱ 生態環境・ムラとマチ
第10章 ベトナムの生態環境――山と平野
第11章 紅河デルタ集落――過密な人口を支える輪中地帯の形成
第12章 メコンデルタの村落――生態環境がつくりだす混淆性と流動性
第13章 東南アジアにおける越僑社会の拡大――往還する人びとの生存戦略
第14章 山間盆地での暮らし――ターイ村落の「電気」以前と以降
第15章 人と海の関わり――――生態と生計という観点から
第16章 ハノイ――成長する郊外・空洞化する都心
第17章 サイゴン・ホーチミン市――移住者たちが作り上げた国際商工業都市
第18章 フエ――東洋と西洋のハイブリッド
【コラム3】 ホイアンの日本町の今昔
【コラム4】 エコツーリズム
Ⅲ 多層化・多元化する社会
第19章 父系親族――北中部のゾンホ・祖先祭祀
第20章 母系・双系親族――ベトナム中南部のチャムとカウ
第21章 家族関係――主に北中部のキン族の家族関係に焦点を当てて
第22章 社会移動――ローカル・ナショナル・グローバル
第23章 ジェンダー――公的領域と私的領域のあいだ
第24章 セクシュアリティとLGBTQ+――権利擁護運動で変わる政治と価値観
第25章 高齢化とケア――助けあいと自立のはざまで
第26章 福祉――生きることを支える
第27章 教育制度と学歴社会――進展する教育のドイモイ
【コラム5】 ベトナムと台湾の国際結婚
【コラム6】 日本における継承語教育
Ⅳ 多民族・多宗教の実相
第28章 ベトナムの多民族性――環境・社会・国家のなかの民族
第29章 山地世界の生存戦略――西北地方の過去と現在
第30章 中部高原――少数民族の生活の変化と儀礼・祭礼
第31章 華人――国境をこえて活動する人々
第32章 ベトナムの伝統宗教・信仰を覆う道教――現実主義のベトナム人
第33章 高齢者の道としての仏教――ホーチミン市の女性仏教徒
第34章 キリスト教徒の医療慈善事業――ハンセン病患者に対する隔離と慈善
第35章 新宗教――カオダイ・ホアハオ
第36章 民間信仰――ベトナムの聖母道
【コラム7】 トルン――ベトナムの大地と知恵が育んだ美しい竹琴
【コラム8】 神戸のカトリックコミュニティ
Ⅴ 文化・スポーツ、芸術・世界遺産
第37章 音楽――西洋から伝来した芸術音楽の展開
第38章 文化遺産――有形/自然/無形、観光
第39章 ベトナム美術の1世紀――インドシナ美術学校の卒業生たち
第40章 文学――読み継がれる古典作品、過去の再評価と新しい文学
第41章 ベトナム映画――ポスト戦争映画、脱・画一化の時代へ
第42章 食文化と健康――各地の庶民の食、精進料理、年中行事食など
第43章 ファッション――アオザイ
第44章 演劇・芸能――ベトナム伝統演劇のいま
第45章 ベトナムの格闘技事情――国際化と健康志向で盛り上がる現在
【コラム9】 ゴング
【コラム10】 広がりゆく絵本の世界
Ⅵ 市民社会と政治
第46章 ドイモイ憲法とベトナム共産党――揺らぐ一党支配の正当性
第47章 選挙と有権者――国会・地方議会
第48章 法治国家と言論の自由――抑制される市民運動
第49章 市民社会と情報統制――標的はソーシャルメディア
第50章 対外関係――重視される多国間外交
第51章 ポピュリズムと大衆動員――民主主義国家との共通項
第52章 「社」と呼ばれる行政村――多様性から均質化へ向かう村
第53章 環境問題――深刻化する問題と変革の行方
第54章 汚職防止・汚職撲滅政策――温存される権力構造
第55章 国際犯罪ネットワーク――経済成長する国の抱える闇
【コラム11】 Junの物語――「祖国のない子どもたち」のその後
【コラム12】 コロナ禍で世界の貧困を救うコメATM
Ⅶ 経済発展、日本・中国・ASEANとの関係
第56章 「工業化」の現在と中所得の罠――製造業を事例に
第57章 ベトナムの工業化とその担い手――国有企業から民間企業・外資系企業へ
第58章 中国・ASEANとの貿易関係――一帯一路と大メコン圏経済回廊
第59章 中越関係の現在――永遠の三線軌条
第60章 草の根の農業開発――食の安全と村おこし
第61章 海外就労――EPA看護師・介護福祉士、技能実習生
第62章 留学生30万人計画の理想と現実――「偽装留学生」という責任回避
第63章 ロンビエン卸売市場――出稼ぎ労働者が市場で築く都市インフォーマル経済と信頼ネットワーク
【コラム13】ベトナム人の副業
【コラム14】ベトナムにおける日本語教育
年表
現代ベトナムを知るための63章【第3版】参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃーびん

7
ベトナムについて各分野の専門家による本の第3版。初版の2004年から時代が変わり、私の知る限りの執筆者の多くがベトナム語スピーカー、当時に比べて研究者の現地での調査が格段に進んでおり、とても面白い本になっていると思います。もちろん執筆者によってはあまり面白いとは思えないものもありますが、いい加減な情報や知識で書かれている本も多い中、かなりきちんと書かれていてとても良い本だと思います。多少の予備知識は必要かもしれないが、ベトナムを知りたい方や旅行前後などにベトナムについてに知りたい方にもお勧めできます。2024/09/30

荒野の狼

5
ベトナムの現代事情の情報を得るためにこれまで「90分まるわかりベトナム(朝日新聞出版)」と「ベトナムのことがマンガで3時間でわかる本(明日香出版社)」の二冊を読んだが、本書は三冊目として読了。前二冊は、素早く通読することができるのが魅力で内容も面白い(いずれも「90分」、「3時間」では読めないが)。一方、本書は、通読には数日かかる内容で、複数の専門家が執筆しているので、内容も堅く面白みには欠けるが情報量としては、他の追随を許さない。2023/12/21

ブルーツ・リー

4
ベトナムについては、元々の知識が余りなく、1冊の本を読んだだけでは、深い所をどうのこうのまでは言えないかな、という感じ。 理解できた部分。という事になると、自分の関心領域である、政治と文化の問題に行きつく。 ベトナムは共産主義でやっている訳だが、それでも、文化だけ突出して高い。という事はあり得ない。 資本主義でやるから文化が低俗化して行くのだ。という主張は、多分、当たらない。 むしろ共産主義下では各種の自由が制限されてしまい、経済も低調という事では、より、進む方向として、悪くなってしまっていると思われる。2023/05/04

Go Extreme

2
https://claude.ai/public/artifacts/859ed0eb-0ecc-4f0d-96dd-573371317635 2025/06/21

1
ベトナム旅行の予習として読んだ。ホーチミンが比較的新しい街であることを今さらながら知るとともに、やはりハノイもフエも行かないとベトナムを行ったことにはならないとも思った。奥が深い、というかとにかく南北に長いベトナム。2024/12/10

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