内容説明
劇団四季を率い、日本を代表する演劇プロデューサーだった浅利慶太(一九三三~二〇一八年)。浅利は「演出家」の範疇を超え、ある時期には反体制の、また八〇年代以降においては国策に沿った文化的なキーパーソンとなり、ある種の「政商」としての存在感も示した。『ウェストサイド物語』『ジーザス・クライスト=スーパースター』『コーラスライン』『キャッツ』など、演劇界やミュージカル界を発展させた劇団四季主要作品の分析とともに、ショー・ビジネスの頂点に立った浅利がたどった劇的な軌跡を戦後日本の精神史の中で描く一冊。
目次
序章 〈冒険の自由〉のゆくえ
第一章 浅利慶太の起源
第二章 「既成劇壇」の神話と浅利慶太の視野
第三章 日生劇場と『ウェストサイド物語』
第四章 「キャッツ」大ヒット/新国立劇場開設事業
第五章 「二国」撤退 ショー・ビジネスの頂点へ
第六章 前人未到の成功と〈悲劇〉
浅利慶太略年譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
130
純文学の同人誌に売れない小説をコツコツ書いていた若手が、大衆文学に移ってベストセラー作家になったら。演劇界における浅利慶太の立場は、まさにこれだった。しかも当初は共産党のシンパだったが、党への失望から保守派に転向したのだから。劇団四季が存在しないように扱われ、新国立劇場建設に際し批判されたのも当然か。劇団員を芝居だけで食えるようにし、全国に専用劇場を建てるほど大成功した浅利を元の仲間は激しく妬んだのだ。演劇人として栄光を得ながら深い孤独も感じていたはずの浅利は、決して誰にも理解されないスフィンクスなのだ。2025/08/11
ぐうぐう
29
浅利慶太の功績を追ったノンフィクションと思って読み始めると、肩透かしを喰らう。いわゆるミュージカルにおける劇団四季の躍進と浅利の革新が描かれるまでに(つまり浅利が『ウエストサイド・ストーリー』に出会うまでに)本書のほぼ半分を費やすのだ。しかし、著者にとってはそれまでの浅利の、高校生左翼活動家であり、フランスのレジスタンス文学に心を寄せる芸術少年であり、ジロドゥとアヌイを上演していた初期劇団四季、やがて左翼から保守に転向する浅利といった時代にこそ、(つづく)2025/07/10
真琴
9
一冊丸ごと浅利慶太。四季は長く観てきましたが、浅利さんのこと知らないことが多かった。左から右へ、「若い日本の会」、「ウェストサイド物語」との遭遇、「二国」騒動などが興味深かった。改めて偉大な演劇人でありビジネスマンだったのだと思う。2025/09/01
mstr_kk
5
戦後の日本演劇史を知りたい人は必読!! 「正史」には書かれていない、「正史」を捉え直す視点がここにあります。繰り返していいますが、演劇史を学びたい人には必読!!2025/06/23
バナナカプチーノ
3
四季ファンとして手に取ってみたけど、著者ご自身がかなり高齢の方のようで、堅苦しく理屈っぽくちょっと読んでて退屈でした。ま、そういう本だったのかもしれませんが。知らない事も結構あってへぇ~とはなりました。2025/07/04
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