内容説明
戦後80年、ここまで分かった「零戦」開発に至る経緯
支那事変にて初陣を飾り、太平洋戦争では日本海軍の主力戦闘機として戦い続けた「零戦」こと零式艦上戦闘機。
設計主務者・堀越二郎ら設計陣の尽力によって生み出された名機・零戦だが、その開発経緯や設計の詳細について、曖昧または誤った解釈がなされている面がある。
本書は航空史、軍事史、機械工業史研究家・古峰文三が、非公開のものを含む資料を渉猟し、得られた知見に基づいて「零戦」開発の実相に迫る。
なぜ零戦は開発され、なぜ、我々が知るような形態を採るに至ったのか?
各種の「なぜ」に答えを導きながら、零戦開発の歩みを明らかとする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nizi
6
BUNこと古峰文三氏が講演、歴史群像などで述べていた内容をさらに深いところまで記したもの。やけに中途半端なところで終わったなと思ったら、8月に続刊が出るらしい。2025/06/17
えぬ氏もわるよのぉ
2
著者とは直接の面識はないが、SNSでやり取りしたことはある。性格的には付き合いづらい人という印象だった(笑)が、研究内容の素晴らしさには一目も二目も置いている。本書も一次資料を豊富に参照し、零戦という飛行機に対する従来の固定観念を払拭する新たな知見をいくつも披露している。零戦に興味ある人なら読んで損は無し。 極く僅かに誤植あり。107ページで第一次木型審査を昭和12年4月としているのは昭和13年の誤りですね。まあこの程度のケアレスミスは、零戦に詳しい人ならすぐにわかるので問題ないでしょうが。2025/06/24