NHK出版新書<br> 昭和20年8月15日 文化人たちは玉音放送をどう聞いたか

個数:1
紙書籍版価格
¥1,265
  • 電子書籍
  • Reader

NHK出版新書
昭和20年8月15日 文化人たちは玉音放送をどう聞いたか

  • 著者名:中川右介
  • 価格 ¥1,265(本体¥1,150)
  • NHK出版(2025/06発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784140887448

ファイル: /

内容説明

これは、もう一つの「日本のいちばん長い日」だ。

あの日、51歳の徳川夢声は、天皇の声に「肉体的感動」を覚えて打ち震えた。
あの日、36歳の太宰治は、玉音放送を聞いて「ばかばかしい」と繰り返した。
あの日、27歳の高峰三枝子は、米兵に襲われはしないかと不安を抱いていた。
あの日、13歳の大島渚は、黙ったまま友人と将棋を指し続けた。
作家、映画監督、俳優、音楽家、歌舞伎役者、マンガ家……総勢130人超の敗戦体験を、膨大な資料にもとづいて再現する意欲作。鋭敏すぎるほどの感性を持ち合わせた者たちは、「あの日」をどう生きたのか。政治家や軍人ではなく文化人たちから描く、もう一つの「日本のいちばん長い日」。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kokada_jnet

77
文化人や、後に文化人になる人たちが、8/15の玉音放送をどう聞いたかを紹介する、好企画。歌舞伎俳優の章があるのが、この筆者ならでは。探偵作家は乱歩、正史、海野十三だが。乱歩・正史はこれから探偵小説が書けると喜んでいるのに。戦争に協力する作品を書き続けた十三は「家族全員、自決しかない」と思いつめている。星、小松、筒井と、のちのSF作家を入れてくれたのはありがたいが。その後、小松が執筆する処女作「地には平和を」が、15歳の少年が本土決戦に参加するパラレル・ワールドを描く作品であったことを紹介してほしかった。2025/07/09

ぐうぐう

32
玉音放送を聞いた文化人の言葉を集めた中川右介の『昭和20年8月15日』だが、同じスタイルで三島由紀夫自決に対しての文化人の言葉を集めた『昭和45年11月25日』がすでにあり、続編的(時系列で言えば本書が先なのだが)な意味合いを意識してか、まずは敗戦に接した三島の言葉から紹介を始める。あたりまえの話だが、玉音放送を聞いての受け止め方は、推理小説を書ける喜びに「さあ、これからだ!」と叫んだ横溝正史、「ただただ泣けて仕方なかった」と呟く志村喬、「ばかばかしい」と繰り返した太宰治など、(つづく)2025/06/18

おかむら

24
中川さんの昭和日付シリーズ第2弾(前作は三島由紀夫自決の日←コレ面白いよ)。戦前戦後の文化人が終戦の玉音放送をいつどこで聞いたのかをあらゆる文献を渉猟して調べまくる!玉音放送といえばあの「耐え難きを耐え忍び難きを忍び」フレーズを直立不動で滂沱の涙な人々的なイメージを思い浮かべるけど、実際はなんかよく聞こえなかった、何言ってるかわからなかった人多数。あと殆どの日本人が天皇の生声を初めて聞いた訳ですが、思ってたんと違うと感じた人も多数。同じ体験でも千差万別なのがとっても面白かった!まあ人によっては退屈かも…2025/07/23

onepei

2
あちこちにいち早く終戦を知らされていた人がいて興味深かった2025/07/13

ぷろヴぃそ

2
135人の文化人たちの自伝や手記などを調べつくした労作。官庁や報道機関に少しでも接点がある人たちは8月10日には敗戦を認識していた。第四部の「遅れてきた少年たち」が心を打つ。「生まれてから戦争ばかりしてきた国」の昭和の子供達の悲惨。2025/06/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22654363
  • ご注意事項

最近チェックした商品