内容説明
彬子女王殿下のライフワークついに完結!
英国オックスフォード大学の留学記『赤と青のガウン』が大ベストセラーとなった彬子女王殿下が次に向かったのは『日本美のこころ』を探す旅だった。シリーズ完結編となる本書では「三笠宮殿下、三笠宮妃殿下の思い出」「漆の故郷、輪島を訪ねて」「祈りの国、ブータン」「勘三郎さんと約束した奉納歌舞伎」「お米は神様と人間をつなぐもの」など、「日本文化を訪ねる旅はライフワーク」と語られる彬子女王殿下ならではの視点で人々の祈りの姿が描き出されている。
雑誌『和樂』の大人気連載「美と技が織りなす詩」「イノリノカタチ」に加え、伝統芸能への思い、尊敬する祖父母との思い出を綴った『和樂web』の連載を新たに収録。シリーズ完結編にふさわしい珠玉の29篇で織りなす『イノリノカタチ』。
※この作品はカラーが含まれます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐっち
15
祭り、芸能、被災地の復興、亡くなった方への追悼。いろいろなイノリノカタチ。なんといっても即位礼のエピソードは皇族のかたならではの内容。平安時代から続いていたのではなく、復興したという話も興味深い。吉岡幸雄先生のイノリノカタチの話も、不思議だけど妙な納得感。2025/12/27
ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪
12
彬子さまの言葉はいつも胸に響く・・。祖母への感謝。被災地への祈り。日本文化への大切さをいつも教えてくださる。姿がなくても信じることは大切な祈り。2025/07/26
fabi@第一芸人文芸部
9
めっちゃくちゃ面白かった。人はどんな時に、どんな方法で祈ってきたのかという切り口で、実体験やフィールドワークを交えて綴られているエッセイ。まだまだ日本には知らないことがたくさんある。日本舞踊、和紙、米、なまはげ、天然氷、門跡寺院、江戸文字の消し札など色々なものに込められた祈りが連綿と受け継がれてきたことを気づかせてもらえた。アイヌの踊りは昨年見たし、阿蘇神社には行ったことあり、より理解を深られたのも良かった。ユニークな彬子女王の文体やエピソードに加えて、写真がとても綺麗で本としての完成度に圧倒される。2025/08/21
キオン☆
1
日本の文化、技術への尊敬と慈しみ、後世に伝えていきたい思いに溢れている。旅行書としても、読み応えあるかと。紡ぎだされる言葉の美しさが心地いい。装丁もまたステキだ。天部に施された、色合いもまたいい感じ。子育飴、切ないものね。子を思う母の気持ちに染みいる。生前、母の気持ちを察する場面なんてあったろうか、感謝の言葉も何も伝えられてない私。情けない限りだ。古事記をはじめとする記紀に登場されれ方々、彬子女王にとってはお身内よね。壮大だわ。彬子女王のご活躍をお祈りします。よい本。2025/11/18
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