グローバル感染症の行方――分断が進む世界で重層化するヘルス・ガバナンス

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グローバル感染症の行方――分断が進む世界で重層化するヘルス・ガバナンス

  • 著者名:詫摩佳代【著】
  • 価格 ¥2,376(本体¥2,160)
  • 明石書店(2025/06発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 630pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784750358239

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内容説明

政治的な分断が進展した現在の国際社会で、国境を自由に越える感染症に、世界はどのように備えていくべきか。安全保障という側面において、日本はどのような役割を果たせるのか。必ずやってくる「次」に向けて行われている様々な取り組み、その意義と目指すべき方向を論じた一冊。

目次

まえがき
1.世界を襲った未曾有の緊急事態
2.何が緊急事態を長引かせたのか?
3.感染症の管理と地政学
4.研究の動向
5.多国間主義の変容
6.本書の概要
第一章 保健分野の多国間枠組みの変遷と行方
1.感染症対応の国際規則の歴史的変遷
2.国際環境の変容と既存の枠組みの限界
3.新型コロナパンデミックによって明らかとなった問題点
4.地政学的動向と連動する改革動向
5.保健をめぐる多国間主義の行方
第二章 新型コロナワクチンのアクセス格差をめぐる問題
1.ワクチンへのアクセス格差はなぜ起きるのか?
2.新型コロナワクチンの開発と供給
3.ワクチンの公平アクセスに向けた国際的取り組みとその限界
4.ワクチン問題と国際関係
第三章 地域内保健協力の可能性と課題
1.地域内保健協力の歴史的系譜
2.戦後の地域内保健協力
3.ポスト・パンデミックにおける地域内保健協力の可能性
4.アジアにおける地域内保健協力
5.地域内保健協力の可能性と課題
第四章 重層化するヘルス・ガバナンスとイノベーションの可能性
1.グローバル・ヘルス・ガバナンスにおけるイノベーション
2.WHOアカデミー
3.グローバル・バイオ製造訓練ハブ(GHT-B)
4.パンデミックと疫学情報のためのWHOハブ
5.グローバル・ヘルスにおけるイノベーションの行方
第五章 日本とグローバル・ヘルス・ガバナンス――歴史的経緯と今後の可能性
1.戦前日本と保健協力
2.戦後の日本とグローバル・ヘルスの関わり
3.日本の公衆衛生行政へのインパクト
4.近年の日本の保健外交
5.パンデミック下での日本の関与
6.日本の役割とその展望
7.日本の関与、その国際政治的な意義
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

114
新型コロナのパンデミックは国際政治に翻弄された。自国第一が当然視されて多国間協力は機能せず、ワクチン供与が公然と外交に利用され、先進国では大量廃棄が出たが途上国はほとんどアクセスできなかった。そうした一連の事態を総まとめして、新たな感染症に見舞われた場合に備える道筋を示す。戦争やインフレなど喫緊の課題が山積する地球だが、政治や経済の分断が進行する前提でWHOの機能を少しでも強化することを目指し、日本も安全保障の一環として積極的な保健外交を展開すべきと訴える。そんな正論が許される国際環境であればよいのだが。2025/01/09

Go Extreme

1
グローバル・ヘルス・ガバナンス 健康問題管理の地政学的動向 国際協力の必要性の多様化 焦点絞った協力 ミニラテラリズム 多国間主義の変容 感染症対策リソースのギャップ ワクチン開発の驚異的なスピード 政治的影響力拡大のワクチン外交 新たな制度枠組み 欧州保健連合 地域レベルでの対応力強化 グローバル・バイオ製造訓練ハブ パンデミックと疫学情報のためのハブ 知識・情報格差へのWHOアカデミー テクノロジーと社会イノベーションの不可欠性 責任ある利害関係者・日本の保健外交 ヘルス・セキュリティと地政学的現実2025/05/20

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