内容説明
《未知のものへの恐れとは、子どもにとって世界に覚える「感動」の一種なのかもしれません――井上雅彦》子どものための本格的なホラーアンソロジーを刊行します。様々なジャンルで活躍する人気作家たちが、子どもたちを本気で怖がらせようと集結。9人の作家による「恐怖」を体験してみてください。全作書き下ろし。(執筆陣)宮部みゆき・芦沢央・井上雅彦・宇佐美まこと・太田忠司・加門七海・黒史郎・澤村伊智・斜線堂有紀
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
96
児童書。怖い話アンソロジー。超豪華作家陣がトラウマ製造するゾ▽[黒史郎/えんまさん]嘘つきは二枚舌[太田忠司/おはよう、アンちゃん]SF調[加門七海/青いコップ]小さな人[井上雅彦/きれいずかん]自分で封印[斜線堂有紀/部分地獄]口だけ水責め、足をすりおろし[宇佐美まこと/おやすみ、ママ]遊園地の鏡のめいろ。怪しいピエロ[澤村伊智/靴と自転車]でも責任とらないといけないよね[芦原央/ログインボーナス]お百度参り[宮部みゆき/よあるきのうた]テディベアのダンク▽いじめや悪口は駄目。ガチ怖です。2025.6刊2025/08/11
がらくたどん
52
今年の6月に2冊同時刊行された児童対象の「怖い話」アンソロジー。一般枠でも大活躍の作家陣が小学校中高学年用に書き下ろした怪談・ホラー。版元は老舗福音館だけに各作者方も不気味さグロさ後味の悪さといったホラーの肝を「児童枠」ギリギリ許容範囲に収めつつ渾身のボールを投げてくれている気がする。明るい世界だけでは物足りない「夜のこどもたち」の世界を司る伯爵の案内で怖い話の世界に踏み込めば想像の翼はもっと広がる!読後は「もしも」への怯えや「これから」への備えがほんの少し残るかも。1話10分弱が9話で朝読書にピッタリ♪2025/08/04
さっちゃん
49
黒史郎「えんまさん」太田忠司「おはよう、アンちゃん」加門七海「青いコップ」井上雅彦「きれいずかん」斜線堂有紀「部分地獄」宇佐美まこと「おやすみ、ママ」澤村伊智「靴と自転車」芦沢央「ログインボーナス」宮部みゆき「よあるきのうた」の書き下ろし短編集。/なんという豪華執筆陣。さすが面白さも怖さも物語としての完成度もバッチリ。予想外のオチにゾッとする。宮部さんは読後感が良いので締めの作品としてラストに配置するのはグッド。これでホラーデビュー出来る子ども達が羨ましい。2025/07/25
あっか
45
新刊、2冊同時発売のもう1冊。児童書だけどホラー好き必読!豪華(すぎる)作家陣による全作書き下ろしで読み応えありまくり。勿論、怖い!面白い!変わった方向性の『怖さ』とか人怖とかもなくまっすぐな本格怪談なので満足度高し。初っ端2作、特にえんまさんは子どもの心にも刺さりそう。個人的には、大好きな作家さん・澤村伊智さん「靴と自転車」と表題作でもある斜線堂有紀さん「部分地獄」が好きです。挿絵がまた素敵。2025/08/15
くまちゃん
23
最近の子供向けホラーって結構大人でも怖いけど、これは安心して(?)子供にも勧められそう。もちろん小学生くらいなら充分怖いかも。太田忠司「おはよう、アンちゃん」加門七海「青いコップ」澤村伊智「靴と自転車」が良かったです。どれも自分のやった事で取り返しがつかなくなる、最後は自分に跳ね返ってくるんだよ!って教訓が見える。2025/08/09