人形のアルファベット

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人形のアルファベット

  • ISBN:9784309209234

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内容説明

奪われし者たちの悲鳴がグロテスクに世界を覆う。GRANTA「若手作家ベスト20」選出、英語圏で最も注目を集める作家による、シャーリイ・ジャクスン賞受賞作を含む鮮烈のデビュー作!

肉片が、聞いている――。
ミシン、人形、缶詰、蜘蛛、そして女たち……。

★シャーリイ・ジャクスン賞受賞(本書収録作「ワクシー」)
★GRANTA「若手作家ベスト20」選出(イギリスの老舗文芸誌「GRANTA」が10年ごとに選出)

雑誌「MONKEY」(スイッチ・パブリッシング刊/「アガタの機械」/柴田元幸訳)や「文藝」(河出書房新社刊/「ネズミの女王」/上田麻由子訳)で話題の著者による鮮烈デビュー作が、ついに刊行!

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「既成概念を覆す試み」
――ウォール・ストリート・ジャーナル

「素晴らしい! 印象深く、しかし、すぐに消えてしまいそうなほど儚いイメージ。グルドーヴァは、美しさを描くための最も難しいテクニックを見事に駆使している」
――デボラ・レヴィ(『ホットミルク』著者)

「ダークで知的で美しく、絶妙にグロテスクな、グルドーヴァの世界を読む喜び。
――ヘレン・オイェイェミ(『あなたのものじゃないものは、あなたのものじゃない』著者)

裂けたストッキングと手縫いのベルベットのドレス。知的なバロック小説であり、完璧かつ大胆、巧妙かつ繊細な傑作。アンジェラ・カーターの正統な後継者であるカミラ・グルドーヴァの、飾り気がなく、それでいて魅惑的な文体を、ぜひ読んで、愛してほしい!真似ごとや作り物ではない、真に奇妙に輝く宝石のような作家だから」
――ニコラ・バーカー(2007年ブッカー賞最終候補作『Darkmans』著者)

『人形のアルファベット』は、独自の世界を細部に至るまで創り上げている。初めて見る風景なのに、まるでずっとそこにあり、誰かに見つけられることを、そして魅了されることを待っていたかのよう。
――シーラ・ヘティ(ニューヨーク・マガジン誌2018年ベストブック『Motherhood』著者)

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日常をグロテスクに彩る、珠玉の13編!

女たちが自分の身体を、果物の皮をむくようにほどき始めると、本当の身体が出てきて――。(「ほどく」)
すべての女の人生の目標は、試験で賞金を稼ぎ子どもも欲しがる男を見つけること。(「ワクシー」)
薄暗い屋根裏のミシンが生み出す幻影たちに、どんどん魅せられてゆく、ふたりの少女。(「アガタの機械」)
女から求められ芸術のミューズである八本脚の男が、ある日美しいミシンと出会い――。(「蜘蛛の手記」)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヘラジカ

41
初読みの作家かと思いきや「アガタの機械」は以前アンソロジーで読んでいた。あの癖が強い作品集のなかでもひと際印象に残っている作品の一つ。この短篇集も全体的に物凄まじい濃度で、瘴気が漂うような独特のオーラを纏っている作品ばかりである。中でも「ワクシー」と「蝋燭受けの悲しき物語」が凄かった。目も当てられないような不潔感と暗鬱感が横溢しているのに、どこか柔らかな優しさと茶目っ気を感じさせる佳品。こうした小説は往々にして現実の社会構造を参照して読み解き勝ちだが、それも決して正解ではないような気にさせる。面白かった。2025/05/16

31
表題作を含む、13編の短編集。表紙の不気味なミシンの絵に惹かれて、読んでみたいと思っていた一冊。この短編集の中の一つ「ワクシー」はシャーリィ・ジャクスン賞の最優秀賞中編賞を受賞しており、この短編集の中でも特に完成度が高い。そしてもう一つ、「アガタの機械」もこの短編集を語る上では欠かせないだろう。こちらは既に『アホウドリの迷信ーー現代英語圏異色短編コレクション』に収録されているので、既読の人もいるかもしれない。どこか不気味で不可思議な世界観が好みだった。★★★★☆2025/08/29

おすし

23
『ワクシー』“男なし”女は社会的落伍者で、女は手や顔を溶かすほど工場で働き男は“試験”を受けて賞金を稼ぐ、謎世界。『サイ』大人か子供か不明な男女、絵を描いて管理者的人物に食料をもらい細々と生活、絵具のような文化的な物品は貴重で動物は死に絶えたらしい終末的世界。『蜘蛛の手記』ミシンフェチの蜘蛛男。他10編。なんの話?そもそもお話でもない?気味悪い。頻出するミシン、女は男の世話をするべき存在…みたいな抑圧の象徴か?イワシの缶詰は…ガラクタを蒐集したがる登場人物が多いのも??読み取れないメタファーたくさん。2025/08/16

ズー

19
前に別の短編集で「アガタの機械」を読み、面白くてとても印象に残っていて、その方の短編集ということで読みたかった本。これがもう想像以上に好みで面白かった👏あとミシンがいろんな形で出てくるところにもソーイング好きとしてはグッとくる(不気味な出方だが)。人には話しにくい話したくないような(引いちゃうから)不思議不気味な状況の話がどれも面白い。どの話も錆びていて、埃がかぶっていて匂いそうな話が多いんだけど、美しさ、ワクワクもあり…。とにかく最高読書だった。どんどんこの作家さん翻訳されてほしい。2025/07/08

pulp

15
ほぼ予備知識なく、装丁及びタイトル買い。表題作は、自分の解釈があっているのかどうか不安。あるいは意味はないのかも知れないし、もっと複雑なものがあるのかも知れない。奇想とグロテスクな13編。背後にあるのは貧困と欠落かな。好みは『ほどく』『人魚』『蠟燭受けの悲しき物語』『蜘蛛の手記』あたり。不潔、と言っていい描写が多いのにも関わらず、妙な透明感、静謐感があるので読みやすい。……で、読み終わった感想は「上品な式貴士」。ははは、絶対違うよな。2025/05/15

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