内容説明
昔の記憶って、いったん思い出すと、どうして止まらなくなるのだろう――。
実家は、元花街、東京・尾久のとんかつ屋「どん平」。
話題作にひっぱりだこの個性派俳優が綴る破天荒な家族と愉快な街の記憶
話題の映像作品や舞台で鮮烈な印象を残す俳優の安藤玉恵さんの実家は、元花街、東京・尾久のとんかつ屋「どん平」。阿部定事件が起きた尾久三業通りの待合茶屋は、「どん平」から20メートルくらいのところ。一家の大黒柱だった祖母、放蕩する祖父、数々の地元の伝説を持つ父、太宰治好きで、ファンキーで臥せがちな母、そんな母を一緒に看病した兄。まわりにはいつも商店街の人たちがいた――。若手芸人が小学校の通学路で稽古し、着物を着たお姉さんが歩いていた時代、昭和の最後のほうの話。
なつかしくて、おかしくて、バカバカしいのに、涙が出ちゃう。そんなノスタルジックな感情を呼び起こす名エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鈴木拓
23
尾久生まれ、尾久育ちの人間として、これほど楽しく読んだ本はない。尾久三業の話をはじめ、子どもの頃の情景が思い出され、そこに安藤玉恵さんをはじめ濃いキャラの人たちがぞろぞろ登場するので、もはや他人事とは思えない面白さ。尾久の街もこのところ景色が少しずつ変わってきたが、まだ当時の面影が残っている場所もあるので、この本を読んだ人がふらりと尾久を歩けば、どん平や他のお店もまだ眺めることができる。この本は、玉恵さんの尾久や親族、地域の人たちへの愛を感じる一冊。多くの人に読んでもらえますように。2025/07/15
papico
14
Audibleでしたが形式がないのでこちらに記録します。Audible、なんと作者自らの朗読なので、おススメです♪昭和後期の古き良き東京の下町、その良さが安藤さんご一家の暮らしを通して伝わってきます。安藤玉恵さん、深夜食堂のマリリン役以来、注目している好きな俳優さんのひとりです。彼女の育った背景を知ることができてうれしかったです♪2025/08/02
Galilei
12
オーディブルで筆者ご自身の朗読。さすがは注目の女優!オキャンでませた幼い日が、昨日の事のように蘇ります。子供の仕草や言動は、時に大人を圧倒することがあります。かつでご近所のお好み焼き屋のお嬢さんは、本編の玉ちゃんと同い年で店のお手伝い。こわそうなオッサンが「タバコの火は無いんか!」とヨッパライ気味に大声。お嬢ちゃん、スッと鉄板台に火を点ける長いチャッカーで、オッサンのタバコに点けると燃えるくらいの炎!オッサンは息が詰まり客たちは目が点。そんな自然な仕草が、玉チャンの演技のそこ此処に。大ファンです!
Drivin' a blue car
11
自分と同じ地元出身という訳では無いのに、読むとなぜか郷愁の念に駆られる。「昔」を思い出すと、楽しくなったり悲しくなったり、あの時は自分はこうしてたなとか、はたまた思い出せないことも多くなってきたなとか、たくさんのストーリーがそこに生み出されて面白い。今回は、安藤さんと一緒に、昔話を楽しませてもらいました。2025/07/30
鈴木 千春
8
どこにあるのと言われる荒川区。 なかでも、どこ?って言われる尾久。 ソコで育った安藤玉恵さんが昭和の頃の世界を懐かしく思い出させてくれました。 上京して尾久に住んで、早、20年。 大丈夫です。 尾久は今でも昭和です。2025/07/17
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