中公新書<br> 明治維新という物語 政府が創る「国史」と地域の「記憶」

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中公新書
明治維新という物語 政府が創る「国史」と地域の「記憶」

  • 著者名:宮間純一【著】
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • 中央公論新社(2025/05発売)
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  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121028556

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内容説明

ペリー来航から王政復古までの過程は、志士や雄藩大名たちの「成功物語」として語られる。だが、こうした英雄史観は、明治政府が自らを正当化するために創り上げたものだ。
 勤王をめぐる志士の分裂、戊辰戦争での幕府への協力、藩への強い思慕など、各地で様々な歴史があった。
 本書は、周防大島、飯能、秋田大館、佐倉など明治維新を記憶に刻む地域を追い、時の政治や地域社会の影響を受け、書き替えられてきた物語の軌跡を描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

144
どの国でも現在の政権が成立するまでの歴史を、自らの正当性を証明する史観として語る。明治維新が正しい歴史とされた近代日本では、政府の創った「国史」に従わねばならない世となった。しかし最初から薩長側に味方した藩や人はともかく、旧藩主が幕府高官を務めたり佐幕派として戦った地域は、都合の悪い過去を背負わねばならなかった。そんな歴史的記憶を地方史の編纂を通じて集団的に塗り替え、あるいは書き換える作業が各地で行われたのだ。史実を隠したり意味を変えた例も珍しくないが、みんなが幸せになるためには当然と思われたのだろうか。2025/07/06

skunk_c

83
副題にあるように「国史」が明治政府が創り出した「勤王」を軸とした「物語」(よって「皇国史観」というひとつのイデオロギーの根幹となる)であることは、本書でも序章で『太平記』の楠木正成に関する記述でさりげなく指摘している。そしてそれに対し、「勤王の志士」「長州戦争の周防大島村民」「飯能における戊辰戦争」「秋田大館の戊辰戦争」「旧佐倉藩主堀田家」のそれぞれにまつわるいわゆる地方史(郷土史)の成立過程やその内容を、人物の顕彰や贈位請願の動きと絡めて詳述する。これらをそれぞれの地域の「記憶」と捉えていく。2025/07/04

ピンガペンギン

33
昨年「明治維新」についての本を読んで、もっと何か読みたいと思っていたところに読メレビューで興味を持ち購入。昨年読んだ本(半藤一利他著)と違う意味で面白かった。著者の専門の一つに「アーカイヴズ学」(1980年代からの学問分野)があり、「文書を巡る人々の営為それ自体の検討を重視する」ということだ。戊辰戦争の時に、藩士や民がとった動きや事件は地域ごとに様々だったが、それを明治の時期にどういう記憶として「創造」していくかは各地域にとっての死活問題だった。日本は各地域に独自の文書が豊富にある稀な国だといい、旧家に→2025/06/11

まると

32
歴史とは何かを丁寧に教えてくれる一冊。歴史といっても、遠い異国の地の何百年も前の出来事となるとどうにもついていけないことが多いのだが、勝ち組と負け組で国を二分した数世代前の維新期を扱っているので例示がわかりやすく、頭にすぅーと入ってくる。維新の記憶の紡がれ方に、各地域の相克と葛藤が反映されていて興味深かった。国史とは違った郷土史の奥行きの深さが感じられた。資料は誰が何を目的で書いたのかを慎重に検討する必要があるが、筆者は冷静な視点を保って歴史と物語を峻別している。若き歴史学者の佇まいにとても好感が持てた。2025/11/10

Die-Go

32
明治維新に絡む大きな戦争だけではなく、地方でも起きていた戦争の「記憶」を述べる。冒頭に新選組をところどころに散りばめて掴みはオッケーだったが、その後が読むのがしんどくなってしまい、脱落。★★✩✩✩2025/08/11

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