角川文庫<br> 丘の上の洋食屋オリオン はなむけのひと皿

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角川文庫
丘の上の洋食屋オリオン はなむけのひと皿

  • 著者名:沖田円【著者】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • KADOKAWA(2025/05発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041156452

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内容説明

見晴らしの良い丘の上に建つ〈洋食屋オリオン〉。扉を開けると看板猫がお出迎え。この店の変わらぬ味は、客たちの思い出と結びついている。会ったことのない父親の葬儀に出た女性が、秘められた絆に気づくナポリタン。愛猫の介護をする主婦の、すり減っていく心をほっと温めるミートドリア。学校で居場所をなくした少年が、後悔とともに頬張る夏野菜のカレー。別れを経て、新しい一歩を踏み出す人々の揺れる心を丁寧に紡ぐ物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Karl Heintz Schneider

38
第一話「はなむけのナポリタン」がとても良かった。表紙絵にも描かれている、おいしそうな一品。会ったことがないどころか母親からは死んだと聞かされていた父親の葬儀に出席することになった花耶(かや)。そこで父親の本妻と同い年の息子・颯馬と出会う。花耶の母親は父親の不倫相手だった。通夜振る舞いを避けた花耶と颯馬はふたりでオリオンに行きナポリタンを食べ、それが父親の思い出の料理だと知る。最初はぎこちなかった異母姉弟のふたりの距離がナポリタンを通して徐々に縮まっていく様子が微笑ましい。2025/10/07

anne@灯れ松明の火

25
シリーズ2。前作が良かったので、新着チェックで見つけて、迷わず予約。晴が丘の小高いところにある洋食屋オリオン。2代目シェフくるみをパティシエ真湖、高校生バイト蒼が盛り立て、多くの常連客で賑わっている。その常連客を主人公にした短編連作で、各話に美味しい料理がからむ。心がじんわりする話が好きな人、美味しいもの小説が好きな人にオススメ。今回は、不登校になった高校生の話が良かったなぁ。看板猫のネロもいるので、猫好きさんにもオススメ! ゆうこさんが描く表紙を見ていると、ますますオリオンでご飯を食べたくなる♪2025/07/04

みにみに

16
とある街のとある洋食屋オリオン。ここを訪れた悩みのあるお客さんにとってはなぜだか勝手に居場所になったり好転のきっかけになったりしているよう。オリオンは特別なことをしているわけではなく、押しつけがましさのない普通の雰囲気がとても良い。どの話も何となく人とのすれ違いによるところからの悩みが多いのかな。苦しい人間関係は無理に続けなくても良いし、相手ごとに距離感に違いがあるのも当たり前。誰のためでもなく自分のための意味を考えたい。それにしても洋食屋さんのナポリタンってどうしてこうも美味しそうに見えるんだろう。2025/09/28

ぽけっとももんが

15
前作があったのか。丘の上にある洋食屋でおいしい料理を食べて心癒される人たちを描く連作短編。よくあるやつ、でもとにかく暑いし、軽くてさらさら読めるもの、と思って借りてきた。いいなと思うのは、洋食屋オリオンの人たちが必要以上に関わってこないこと。察しのいいシェフが悩みを解決するヒントになるメニュー出してきたりするのにはもう辟易してたんだなと。そこにあるのはとにかく何食べてもおいしい洋食屋。ともあれミートドリア食べたい、と市内にあるファミレスのメニューを検索しました。ガストにはある。そも気の利いた洋食屋はない。2025/08/09

クレイン

15
前作がすごい好きだったこともあり、シリーズ最新作が出ていたので、即購入… 全体的にものすごいスッキリするとかそういうお話ではないが、ソッと寄り添う感じの話が多い。物事の見方の多様性というのだろうか。少し冷静になってみると案外複雑に思うこと単純だったりする。この方のお話読んでいるとこの事を切に感じる。2025/06/19

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