蛍たちの祈り

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蛍たちの祈り

  • 著者名:町田そのこ【著】
  • 価格 ¥1,899(本体¥1,727)
  • 東京創元社(2025/07発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488029296

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内容説明

蛍が舞う夏祭りの夜──山間にある小さな町に暮らす中学生の坂邑幸恵と桐生隆之は、生きるために互いの秘密を守り合うことを決めた。それから十五年後、大人になった幸恵と隆之の予期せぬ再会が、家族や友人、町の人々の人生に大きな影響を与えていく。明かせぬ秘密を抱え、思い描いた道のりではなかった。それでも、この小さな光が照らす世界を大切に生きたい。一人一人のささやかな祈りを描いた、心震える傑作小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

139
拝啓、町田さま。これでもかと重苦しい人間ドラマを紡いで心身ともにすり減ってはいないでしょうか。連作5話、それぞれのラストにほのかな願いを勝手に刷り込んでしまう私をお許しください。蛍の光でも、明け方の星でもいい、心は正道の傍でこれからの日々を穏やかに見守る所存です。親として、人として私自身に出来ることは・・多くの正道が真っ直ぐ逞しく生きて行けますようにと願うばかりです。私もどこかで「ズルい親」の一人だったかもしれません。沢山の苦しみと共に本作を拝読いたしました。これからもずっと追いかけさせていただきますね。2025/08/04

ナミのママ

85
「逃亡の夜」「少年の目」「神様にお願い」「しあわせのかたち」「蛍が舞うころに、また」5話連作短編集。人の噂があっというまに広がる人口の少ない田舎町で、中学生の幸恵と隆之は祭りの日に秘密を共有する。それから15年。再開した2人の周囲を描いたストーリー。これでもかと不幸を重ねた登場人物にうんざりしつつ読み進めた。そこから最後に繋げていけば確かに人のあたたかみは感じる。作者らしい作品といえばいいのかな。(いただいた本)(サイン本)2025/07/22

花ママ

63
山間のちいさな町に暮らしている、家庭環境に恵まれない中学生の坂邑幸恵と桐生隆之。お互いの知られてはならない秘密を共有することになる。そして、蛍の舞う夜、2人は思いがけない再会を果たし、隆之にとってその後の人生を一変させるような出来事に関わっていく。それぞれが過去の不幸を背負いながらも、なお前向きに生きていく姿に感動した。町田さんらしい、とてもいい作品でした。2025/07/27

うっちー

51
正道の生きざまが何よりの救いでした2025/08/05

さぜん

40
山間の蛍が舞う夜、妊娠中の幸恵は暴力を振るう相手を殺し人生を終わらせようとしていた。中学時代、同じ場所で出逢い、秘密を共有し合った隆之と再会し、幸恵の子、正道は救われる。虐待や貧困といった過酷な境遇の中で生きていかねばならない子供達。絶望に中に微かに見える希望を町田さんは描く。それが読む側に様々な気付きを与えてくれる。「52ヘルツ」を読んだ時に感じた読後感。2025/07/15

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