内容説明
2025年には、人口のボリュームゾーンである団塊の世代が全員後期高齢者となり、高齢者の5人に1人が認知症になると言われているにもかかわらず、2026年には介護職員が約26万人不足するとの推計結果を厚生労働省が公表した。では、彼らの面倒は一体誰が見るのか? 記憶のメモリーが1分も保たず、感情のコントロールが利かなくなり、理解力や判断力も低下。足腰は弱り、自立生活が困難になっている高齢者の面倒を10年20年とみつづけなければならない家族の心身および経済的負担を考えたら、子ども世代、孫世代までも巻き込み家族全員が共倒れになりかねない。前作『寿命が尽きるか、金が尽きるか、それが問題だ』では、やっとの思いで介護施設に入所させたはいいが、想定外の事件が次々に勃発し、著者はストレスによる顔面神経痛や耳鳴りに悩まされる毎日。両親と子どものいない叔母夫婦の、4人まとめての介護はその後どうなったのか。前作同様きれいごと一切なし、介護の実態を赤裸々に綴る。いま、まさに介護に苦労している人々の心の叫びを代弁し、「早くお迎えが来て下さい」と祈ってしまうのはあなただけじゃない、あなたは悪くない、と介護者の気持ちを軽くしてくれるエッセイ。「大介護時代」必読の1冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
167
いや、泣くかもしれないけれど・・「涙なんか出なかった。とにかくホッとしたの」と言った友がいる。はじめにからほぼほぼ全部刺さった。すべてを飲み込み、黙って見守るなんて私も出来ない。こかじさらさん、老いた両親と、近くに住む子供のいない叔母夫婦とのその後があった。お父さんと叔父さんは亡くなられて少しは楽になったかと思いきや、お母さんは施設入居してもパワー健在。片や叔母さんも施設入居後も相変わらず困った人。ゴールが見えない日々もお金はかかるのだ。お母さんとの関係に決別とは言えその後が気になる読後だった。2025/11/06
あすなろ@no book, no life.
111
実母の介護関係があり、介護系で惹かれる物は読んでいるが、その中では一番しっくり来た本かもしれない。何より、とあるケアマネさんが呟いたという、実際に介護した人は葬式では泣かない、である。この本の中身と共に大きく頷いてしまうのである。本来、憎むべきは認知症そのものなのであろうが、肉親で特に親である事が為せる事であり、もう充分と思わせる現実の内容がストレートにここにはある。だから、泣けないのであろう。介護スタートからラストは金銭面迄、全くバイアスなく入ってきて、僕の今迄と今と今後が書かれているのだと思えた。2025/10/18
モルク
110
両親、叔父叔母の4人の介護をするこかじさん。そうそうと頷きながら読み進めた。一筋縄ではいかない母、全てひとまかせのうえ非常にけちな叔母。この二人に対し、父と叔父はかわいいもの。私もあの辛い日々を思い出す。いつでもいいはすぐに…という意味、失敗を認めず人のせいにする。汚れ物は隠そうとし悪いことは全て押しつけ自分のいいように解釈し、ひとに投げつけた暴言は覚えていない。「実際に介護した人は葬式では泣かない」私も常々それを感じていた。世話をあまりのしなかった人ほど号泣(決めつけはよくないが)著者には頭が下がる。2026/02/17
ゆみねこ
81
両親と母方の叔母夫婦、4人の昭和一桁世代を介護することになった作者。介護のリアルが赤裸々に綴られる。タイトルの「実際に介護した人は葬式では泣かない」は、作者がとある介護職のから聞いた言葉。今実母の介護に直面している自分には分かる分かると頷きながらの読書に。作者の父親と叔父は亡くなり、母親と叔母は施設で暮らすようになるが、入れたら終わりではない。人生100年というが、長生きは自分にも周りにも良いこととは思えなくなる。まだ介護が身近にない人にも、いずれ来る時のために読むことをお薦めします。2025/12/06
sayuri🍀
44
仏壇に向かい、亡き祖父母に「早く、あなたたちの娘を迎えにきてよ」と祈り、「いっそ、明日にでも逝ってくれたら」としばしば思う。自分の両親と子どものいない叔母夫婦の4人を介護されるこかじさんの嘘偽りない本音だ。前作の『寿命が尽きるか、金が尽きるか、それが問題だ』から、こかじさんの心身を削る介護地獄を読んで来ただけに薄情などと一切思わない。このエッセイを面白いというと語弊があるが、凄く面白い上に、身の振り方を考えさせてくれる。今、介護されている方も、未経験の方も読んで損はない。介護のリアルを赤裸々に描いた良作。2025/06/27
-
- 電子書籍
- 日本社会のDXと法---法律時報97巻…
-
- 電子書籍
- 第二次大戦のイタリア軍装写真集
-
- 電子書籍
- 【単話版】アナザー・フロンティア・オン…
-
- 電子書籍
- コドモのコドモ 分冊版 4
-
- 電子書籍
- その黒を断て




