ライティング教育の可能性 - アカデミックとパーソナルを架橋する

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ライティング教育の可能性 - アカデミックとパーソナルを架橋する

  • 著者名:松下佳代/川地亜弥子/森本和寿/石田智敬
  • 価格 ¥3,300(本体¥3,000)
  • 勁草書房(2025/06発売)
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  • ISBN:9784326251834

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内容説明

アカデミック・ライティングの意義や評価に関する議論を含みつつも、「ライティング教育=アカデミックな文章の技術指導」という狭い見方に限定されず、人間形成全体におけるライティング教育の可能性を探る。そのため、パーソナル・ライティングというもう一つの軸を立て、アカデミックとパーソナルの両側面を架橋することを目指す。

目次

まえがき

第I部 ライティング教育の俯瞰図

第1章 ライティング教育序説──アカデミックとパーソナルという枠組み
 はじめに
 1.アカデミック・ライティングの起源を探る
 2.書くことにおける個人なものの台頭──自己という近代的源泉
 おわりに

第II部 アカデミック・ライティング

第2章 米国におけるアカデミック・ライティング教育──現代伝統修辞学における形式的完成の追求
 はじめに
 1.アカデミック・ライティングにおける「論理」の複数性
 2.米国型エッセイの構造
 3.現代伝統主義というパラダイム
 おわりに

第3章 フランスにおけるディセルタシオンと言語資本──書くこと、話すこと
 はじめに
 1.ディセルタシオンとは何か
 2.ディセルタシオンと口頭コミュニケーション
 おわりに

コラム1 中国における読むことと書くことをつなぐ教育方法──読書筆記

第4章 ライティングの評価はどうあるべきか──ルーブリック論争を調停する
 はじめに
 1.ライティングの評価論が応えるべき問い
 2.ルーブリック
 3.ルーブリック批判とその論点──ルーブリック論争の到達点
 4.これからのライティング評価論──ポスト・ルーブリックの地平
 おわりに

コラム2  アカデミック・ライティングとパーソナル・ライティングの評価──創成原理と規範原理

第5章 ルーブリックを飼いならす──論証の評価、論証としての評価
 はじめに
 1.ルーブリックというツール
 2.現状のルーブリックの問題点
 3.ルーブリックを解きほぐす
 4.論証の評価、論証としての評価
 おわりに──どうルーブリックを飼いならすか

座談会1 「書ける」を問う──書くことを教える現場から

第III部 パーソナル・ライティング

第6章 米国におけるパーソナル・ライティング教育──「自己表現」という厄介者と付き合う
 はじめに
 1.米国における「表現」の歴史
 2.表現主義の実践例
 おわりに

第7章 フランスの大学における「日誌(Journal de bord)」の実践──社会・文化的格差を意識した初年次教育
 はじめに
 1.フランスの大学教育
 2. 「大学生になる」こと──パリ第8大学における「書くこと」を通した初年次教育実践の系譜
 3.スティグマを取り除く──「自己の社会学的分析」実践
 4.二つの実践の特徴と日本への示唆

コラム3 経験や記憶をライフストーリーによって再構築する──カナダ・ケベック大学の人生を創造する授業から

第8章  日本の大学におけるパーソナル・ライティング教育の現代的な意義
 はじめに
 1.日本と米国の大学における文章表現教育の変遷
 2.学生発達論のパラダイムシフト
 3.認識の起点としての〈私〉
 4.学びの起点としての〈私〉
 5.パーソナル・ライティングの理念と実践
 6.文章記述の生成プロセス
 7.作品と批評
 8.パーソナル・ライティングの教育的効果
 おわりに

コラム4 作家が書くことを教えるということ

第9章 生活綴方における書くことの教育──書くこと・読むこと・話すことを通じた人間形成
 はじめに
 1.認識・表現・生き方の姿勢──意欲と個のリアリティへの注目
 2.調べる綴方と意欲
ほか

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