内容説明
もっとも人気のある詩人の,もっとも有名な詩集.なかでも突出した人気を誇る表題作は,自分で考え続けること,自立した知性を磨き続けることの大切さをうたい,そのメッセージ性の強い言葉は,自分自身への問いかけとして多くの読者の共感をよび,やすきに流れる心を戒めてきた.現代詩の枠をこえた感動の名著.(解説=伊藤比呂美)
目次
詩集と刺昻
癖
自分の感受性くらい
存在の哀れ
知命
*
青年
青梅街道
二人の左官屋
夏の声
廃屋
孤独
友人
底なし柄杓
波の音
*
顔
系図
木の実
四海波静
殴る
鍵
茨木のり子の詩の魅力(伊藤比呂美)
初出一覧
茨木のり子著作目録
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
102
この人の詩は分かりやすくて好き2025/08/10
おにく
31
自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ。 "自分の感受性くらい"より 小学生の頃、教科書に載っていたこの詞を読んで、ずいぶん恐い人と思ったのと、プロフィール写真に落書きした思い出(ごめんなさい!ごめんなさい!)今の自分が読んでみて、情報過多でノイズに溢れた頭の中に言葉が染み渡りました。言葉のリズム、オトマトペ、声に出して読むと、言葉ってこんなに力強いものなのかと改めて認識させられます。今月も"自分へのご褒美"と称して雑多なものを買いましたけど、この本が一番の収穫。2025/05/30
のあ
16
初めて詩集を買ってみた。 「鍵」がとても素敵だった。 茨城さんの他の作品も読んでみたい。2025/06/07
べる
12
伊藤比呂美氏が解説で茨城のり子氏の魅力について「つねに誰かに話しかけている」と述べていた。読む人の心に染みる理由は確かにここにあるかもしれない。『わたしが一番きれいだったとき』の最終連の「ね」が象徴している。『知命』で他人から気付かないさりげなさで今まで支えられてきたことを悟ったように、『青海街道』で終わりあれど今を生きて脈うつ中小企業にエールを送ったように。一見関係のない言葉が並んでいてもイメージができる彼女の詩を読むと前向きな気持ちになる。言葉の力で人を救う目で世界を見ていた人なのではないかと思った。2025/05/25
山崎にう
4
購入して #読了。あまりにも有名な詩『自分の感受性くらい』の作者の詩集。Eテレの番組で薦められているのを見ていつか読もうと思っていた。この度、新聞の広告で伊藤比呂実さんの解説付きで発売されたと知り、購入。散文的な断定口調の、決然たる意思を書いた詩が多いと感じる。きっと芯のところは意固地で強情で、でもそれと悟られないように立ち回れる知性とユーモアを持ち合わせた人だったのだろうな、と思う。時折使われる単語や挿入される時事の出来事に作者の生きた時代を感じる。この人が今の政治を見たら、どんな笑い方をするのかな。2025/05/11
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