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内容説明
徳川幕府の生々しい権力構造がわかる!
約260年続いた江戸時代、将軍、老中などの幕閣、そして側近がいかなる力関係にあったか。代々の側近を通して見えてくる幕府政治。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
135
どれほど強力な支配者でも手足となる側近なくして政治を動かせないが、江戸時代は将軍の性格や立場が側近像を規定した。4代家綱までは有力大名の子弟が将来の側近として幼少時から付いたが、外部から入った5代綱吉から8代吉宗は自分に長く仕えた有能な小身者を登用した。9代家重以降は将軍から政治を任された形となり、田沼意次や松平定信が老中兼任で権勢を振るった。幕末期には再び将軍個人の指導力が重視され、勝海舟を筆頭に側近も身分に関係なく抜擢される時代となる。時代の求める政治を実現しようと苦心した歴代将軍の思いが見て取れる。2025/07/21
kk
25
図書館本。新井白石、柳沢吉保、大岡忠光など、将軍側近として知られた面々の活躍ぶり、出自や経歴、権力の基盤などを概観することにより、将軍権力行使の実態や時代に応じたその変容、「表」と「奥」の権力関係の機微などに迫ろうとする一冊。彼らが担ったのは、いわば、トップのイニシアティブを大組織の中でどう貫徹させるのかという難問。「御奉公の筋」と「役儀の筋」についての某幕閣のお説教、勤め人の身にあるkk、いろいろと考えさせられてしまいました。2025/09/14
aloha0307
20
田沼意次は『表』:政治・儀式空間 と『奥』:将軍の執務・生活空間 両方のトップを掌握した点で他の側近たちとは異なるのだね。本書では、江戸幕府の数多の側近とたちと将軍との繋がりが紡がれます📖 官僚組織とのせめぎ合いが政治を動かす推進力となっていたのですね🖋2025/10/15
chang_ume
11
老中と将軍側近の権力源泉について前者(統治機構への制度的帰属)と後者(将軍個人への属人的帰属)を対比のうえで、複数段階に画期設定。側用人・御用取次の成立時期に関してそれぞれ綱吉期と吉宗期とする通説に対して、9代家重期以降の制度的確立を重視する。将軍代替わりで権力交代する側近、そうでない老中の相違がポイントだろうか。明治期の懐古として、徳川権力の絶頂期を11代家斉期に置く言説もたしかにそうだなと。江戸城宮廷政治の視点からも、本丸・西の丸両御殿に関して表・奥の空間分析がさらにあるとよかった。2026/01/14
MUNEKAZ
5
時代劇なんかだと黒幕や悪役が相場の将軍側近たちにフォーカスした一冊。「表」の政治を行う老中らと将軍の意志を繋ぐ役割が側近たちであり、その権力の源泉は将軍からの寵愛にあって、どこまでも属人的な存在。なので将軍が代替わりすれば、あっさり表舞台から消える存在のはずが、家重以降は側近が老中を兼任するようになり、幕府の職制に組み込まれることに。人物メイン、エピソード中心の構成で大変読みやすい内容。側近たちの裏には将軍の「権威」があり、将軍個人と幕府という組織の葛藤が、側近の変遷に表れている。2026/03/24




