内容説明
《山の国》の公爵令嬢ヴァレリアは王太子妃になるため、ひたむきに努力してきた。
しかし妹の計略で処刑が決まる。
運良く《麦の国》の青年アルバに助けられ、行き着いたのは小さなスープ店だった。
傷ついたヴァレリアの心は、あたたかいスープと無償の親切にほどけていく。
そしてシーナと名を変えて、店で働くことに。
具だくさんの日替わりスープと、焼きたてのパンに手作りジャム。
不慣れでも誠実なシーナの料理は、アルバや訳ありのお客をほっと癒やして――
追放された公爵令嬢の、おいしくてやさしいスローライフ。
==登場人物==
○シーナ(ヴァレリア)
《山の国》の名家の長女。
地味でつまらないと言われ、華がある妹と比べられてきた。
婚約者の王太子も妹を愛するようになり、処刑されてしまう。
○アルバ
《麦の国》で農業に携わる青年。
エルザが営むスープ店の隣家に住む。
懸命なシーナを支えるが、彼にも何か事情があるようで――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
栗山いなり
7
山の国の元王太子妃が麦の国で生きていくスローライフ系ファンタジー小説。悪いとは思わないし癒されはしたけど…何というか、ビビって来るものが無かった作品でもあったな2025/06/29
金色
1
可もなく不可もなく。さらっと読める作品でした。2025/08/17
あるぱか
1
汁物好きとしては読み逃せないタイトルでした。人に嫌われないようにしていた主人公が、徐々に人に喜ばれたり、元気づけたりするように行動が変わっていくところがよかったです。出てくるスープとパンも丁寧な描写で、食べてみたいなぁと思うものばかりでお腹が空きました。ただ話の展開として、中途半端にお店を広げた感じがするので、個人的にはもう少し的を絞って深い展開にしてくれた方が面白かったかなと思ったり。2025/08/12