内容説明
「総理大臣と国会、どちらが偉い?」「民主主義=多数決じゃないの?」「内閣不信任案はなぜ国会の“切り札”なの?」「参議院の存在意義とは?」「審議拒否はなぜ起こるの?」「国会における野党の役割とは?」「参議院って存在する意味あるの?」「日本には、なぜ女性議員が少ないの?」など数々の疑問に、本書は明快に答えます。通読すれば、政治ニュースが100倍面白くなること請け合い。被選挙権を得る25歳以上必携、政治リテラシーの教科書です。
【主な目次】
第1章 総理大臣と国会
第2章 国会議員の仕事とは
第3章 国会が動くとき
第4章 野党の役割
第5章 選挙制度と国会
第6章 ジェンダーと国会
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Y2K☮
30
定期的にこういう本に触れたい。わかっているつもりが落とし穴。議員立法の少ない理由、小選挙区&比例代表並立制のメリットデメリット、多数決と民主主義の関係性、党議拘束の内実など。特に会派の仕組みや意義はほぼ初見。無駄の削減という観点で議員定数を減らせといわれるが、枠を削るのではなく公に益する人だけを選びたい。そのためには選挙のあり方から見直す必要がある。あとは世襲問題。職業選択の自由は尊重する。でも地盤と資金を引き継ぐのであれば、最初のハードルを高めに設定しないとフェアじゃない。諸々の改革には政権交代が必須。2023/06/03
Y2K☮
27
衆議院の選挙制度は変えた方がいい。まず小選挙区と比例の位置付けを逆転させる方向性で政権交代後に叩き台を。自民一強になってからは参議院など無意味と感じることが多い。でも解散がなくて任期が長く、選挙のシステムもなかなかシビア。これらを武器としてもっと活かせる気がする。7条解散には学生の頃から違和感。内閣が自由裁量で解散できるという解釈もできなくはないが、何回読んでもそういう趣旨で書かれた条文とは思えない。霞が関をブラックな職場にしてしまう政治家も論外。官僚の能力を適切に使いこなせる知見と器を持った大臣が必要。2024/07/14
M H
19
議会の機能や実情に焦点を当て、日本の議会の特徴や課題をわかりやすく提示している。小選挙区制、比例代表制のような学校の教科書の内容以外にも、法案策定のプロセスがわかりにくい事前審査制、審議拒否の理由などメディアで目立ちにくい範囲がカバーされていて勉強になる。第6章「ジェンダーと国会」で急に著者の主張が強くなるため、若干戸惑ったがもっともな話。なお、女性議員が少ないのはもちろん、議員全体のなり手減少も気になるところ。2021/09/24
ブック
7
物凄く簡単に書かれているわけではないけれど、ニュースで聞くあの言葉の意味はこういうことだったのか、と理解が深まる。それと、そもそもの国会のルールですね。我々はルールも知らずに競技に参加しているようなものだから、そこは非常に勉強になる。逆の見方をすると、例えば多くの人は野球のルールをすべてわかっていなくても野球観戦を楽しむことはできるわけで、まずは政治に興味を持ってみる、よくわからないけど見てみる、ということが早道なのかも知れないと思った。もうすぐ始まる参議院選挙の前に目を通して良かったと思う。2022/06/20
kozawa
3
一般書としてはよくできてる国会についての解説。わかりやすくて、かつ背景知識も豊富。 「野党はだらしない」と思っている人こそ、なぜだらしないのか、どうならないと野党が「だらしなくならない」のか気になる人こそ読むべき。2021/08/26