内容説明
これが令和の日本と同じ国なのか…!
なつかしくもおかしい昭和40~50年代の時代の景色がよみがえる。「昭和100年」でもある2025年に改めて振り返る、コンプラ意識ゼロだったあの時代のめくるめく常識、非常識。レトロブームだけではわからない、もう一つの昭和の姿を訪ねつつ、私たちが失ったもの、得たものを考える。
【目次】
第1章 社会――暗くて汚かった街
第2章 学校――カオスな、もうひとつの小社会
第3章 家庭と職場――のん気なようで意外と地獄
第4章 交通――ルール無用の世界
第5章 女性――差別もセクハラも放ったらかしだった頃
第6章 メディアと芸能界――規制ユルユル、何でもやり放題
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむら
26
今となってはあまりに野蛮な昭和時代の風俗習慣を雑学風コラムにまとめた1冊。昭和というか平成一桁くらいまではセクハラパワハラあらゆるハラがし放題だったなぁ。そんな時代を特に疑問も持たずに暮らしてた私たちって…。雑さやのんきさを懐かしむ一方でやはり女性の扱われ方が昔はあまりにも酷い。その時代を引きずったままのおっさん政治家やおっさんタレントがやり玉に上がるけど、たぶん私ら世代全員にうっかりその気はあると思うのでホント気をつけないといかんわー言動。2025/08/09
ossan12345
16
あまり何も考えずに楽しく読めた。最近こういうライトな読書の楽しみを忘れていた気がする…時代は変わりましたね、どちらが良かったのかは人それぞれだけど、日本が貧しくなり、若者がいなくなり、生活にも気持ちにも余裕がなくなったのは確か。「正しさ」が追及された結果、みんな幸せになったのだろうか。楽しくなったのだろうか。横並び主義が嫌悪されみなが等しく自由と権利を主張できるようになった挙句、残されたのは残酷なまでの能力主義と格差社会だったかもしれない。時の流れは無慈悲なものですね。2025/06/03
やまけん
16
昭和のイメージは他人との距離が近く、男女格差があり、倫理観が醸成されてないという印象であったが、その解像度を上げてくれる内容だった。 年輩の方との話のネタとして使えそうなものは多くあり関心を持って読み進めた一方で、冗談でも笑えないことが公然とされていたことに引いてしまうこともしばしばあった。 著者は、面白いと思って本書にまとめた上で“昭和は良い時代だった”と後書きに記してるが、自分は全くそう思えず、そこも実際に過ごした人との価値観の違いなんだろうと思うし、多分一生分かることはないなと割り切る事ができた。2025/06/01
funuu
12
印象的だったのは、女性や職場での「コンプラ皆無」の実態。男尊女卑やパワハラが当たり前だった話は、令和の価値観から見ると衝撃的で、現代のジェンダー平等や労働環境の進歩を実感させられます。でも、昭和の「のん気さ」や人間関係の濃さには、どこか失われた温かみも感じて、少し切なくなりました。この本は、ただの懐古ではなく、過去の光と影をバランスよく見つめ直し、現代を考えるきっかけをくれる点が素晴らしいと思います。 痰壺もあったね 電車も喫煙可だった 2025/07/07
ぶきちゃん
11
平成初期生まれですが、衝撃の話ばっかりでとても面白かった!昭和、本当におおらかな時代だっただな。でも平成令和と生きていた世代にたっては色々と無理(笑)どの時代にも良い面と悪い面がある。まさにこの言葉の通りだと思います。2025/05/30