内容説明
――第31回電撃小説大賞《大賞》受賞作――
「たった今、世界の法則を再定義しよう」
2032年に提唱された前代未聞の物理学理論により、世界の在り方は大きく変わった。特定の物理現象が少女の姿で具現化した存在――『現象妖精』は、人類に多大なる恩恵と、未曽有の大災害をもたらした。
七年前、『現象妖精災害』により一度崩壊し――復興した街・神戸。そこに暮らす少年・カナエは平穏な日々を過ごしていた――はずだった。あの日、助けを求める彼女の声を聴くまでは。
「1500万もの人間を、この手で一度に、――殺しました」
世界の秘密と、犯した罪。少年と妖精の逃避行が今、始まる。
大賞受賞作家が遺した感動の大作が堂々刊行!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
53
デビュー作にして改稿前の遺作(つまり宝石にする前の原石)。挿絵がほとんどないのもそのせい?三角関係構築しそうな主人公と妖精達やはぐれ者具合、敵関係といいかなりクラシカルな王道ボーイミーツガール。物理学関連はわかりにくいところあるけど(挿絵なしが本当に悔やまれる)、抑え具合や盛り上がり、読ませる力はかなり強め。なので余計作者の逝去が悔やまれます。・・・凄い解説に納得感が。2025/08/08
和尚
35
電撃大賞作品、面白かったです! 現象妖精、反転、斥力、逃避行。 何だかとても、懐かしい空気の作品でした。 都市シリーズやウィザーズブレインの系譜。 そう聞いて、好きだなと思った方は是非。 僕はとても好きでした。 一巻としての満足度も高く、本来ならこの先で紡がれたであろう物語を思わずにはいられません。 2025/05/10
よっち
30
前代未聞の物理学理論と、7年前『現象妖精災害』により一度崩壊し復興した街・神戸を舞台に、妖精の言語を理解する少年カナエが1人の妖精と出会う近未来ファンタジー。妖精と話せることを周囲に理解してもらえず、現象妖精レヴィとともに暮らしていたカナエが、研究区区間で氷に囲まれていた等身大の現象妖精エルウェシィと出会い契約したことで、彼女を狙う企業アズガルドや、殺害を目論むタツミとかさねに追われる展開で、孤独だったゆきと諦めず向き合い、思わぬ黒幕に動揺しながら力を合わせて収束させてみせたその後を読めないのが残念です。2025/05/10
イシカミハサミ
22
表紙とタイトルから ちょいSFボーイミーツガール謎解き学園モノのイメージだったけど、がっつりバトルだった。 というより、設定・ノリ・展開、物語を構成するすべてが 「とある」すぎて、 これが電撃文庫から出てくるというのはちょっとなぁ、という感じ。 終盤ひと段落ついたところで、鎌池さんなら次はこうするだろうなぁ、と思ったらそう展開したし。 ただこれを商業用にきっちり校正した時の世界線は見てみたかった。 続編を視野に入れたときに、どんなものを物語に仕込んでいたか。 そういうことが気になる作品ではあった。2025/05/29
みやしん
19
ボーイミーツガールはツボを押さえれば面白くならないハズがない。況んや本作はラノベではあるものの、アクションと逃亡生活の緩急及び伏線の回収がどれも映像映えしそうな可能性に満ちている。しかし、物理現象と都市構造がわかりにくかったり転換がもっさりしていたりする場面も多々ありイラストの少なさも不自然だったが、これらはいずれも後書きを読んで腑に落ちた。少なくとも読メの感想の数々よ天に届け。2025/07/12
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