内容説明
運命の激流、許されぬ恋、新訳決定版
19世紀半ば、セント・オグズの町はずれを流れるフロス河と、代々受け継がれてきた水車の周辺を庭にして、トムとマギーは育った。お転婆な妹を兄がからかい仲よく遊ぶ牧歌的な生活は、父がある裁判に負けたことから一変。マギーは質素な禁欲生活を送るようになるが、やがて兄の元学友で父の宿敵の息子フィリップや大好きな従妹の婚約者スティーヴンに出会ったことから、運命がさらに大きく動き出す……。
本書は、夏目漱石が読むべき英国女性作家に挙げ、プルーストやヴァージニア・ウルフなど後の欧米文学に大きな影響を与えた作家の、最も自伝的とされる作品である。マギーに投影される著者の膨大な教養は、既訳書では長い訳註つきで物語が分断される形で紹介されることが多かったが、本書では生き生きした描写、脚注なしでスムーズに読め、心に深く響く。激しく切ない愛の物語、新訳決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
amanon
5
帯にある文句が示唆するように、いかにも英国の女性作家が書く作品…というのが第一印象か。やんちゃな兄トムと才気煥発だが同時に聞かん坊で変わり者のマギーという兄妹の組み合わせは、周囲は相当に手を焼いただろうな…と想像してしまう。しかし、特に妹マギーに対する周囲の無理解ぶりには、ちょっと苛つかされたが。また、地頭は悪くないのだろうが、しかし知的なものへの敬意にかけるトムに執着するマギーの心情は個人的にはちと不可解。そして何より、終盤の一家の没落ぶりには、ありがちな展開とはいえ、心が痛む。訳註がないのが残念。2025/08/08
mameta_vista
1
★★☆☆☆2025/06/01
-
- 電子書籍
- 全スキル複製能力で残業時間999→ゼロ…
-
- 電子書籍
- エリート御曹司は逃がさない~その寵愛は…
-
- 電子書籍
- まんがで!にゃんこ大戦争(15) てん…
-
- 電子書籍
- 御曹司の罠はスイーツよりも甘く【分冊版…