PLURALITY(プルラリティ) 協働テクノロジーと民主主義の未来 (サイボウズ式ブックス)

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PLURALITY(プルラリティ) 協働テクノロジーと民主主義の未来 (サイボウズ式ブックス)

  • ISBN:9784909044570

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内容説明

全世界で大反響!
米TIME誌でも取り上げられた話題の書の日本語版が、サイボウズ式ブックスから遂に刊行!

「PLURALITY」は、台湾の初代デジタル発展省大臣オードリー・タンとマイクロソフトの首席研究員にして気鋭の経済学者グレン・ワイルという世界のトップランナーが提唱する、新たな社会のビジョンだ。
「プルラリティ/多元性」―――それは、「シンギュラリティ/単一性」とは異なる道。対立を創造に変える、協働テクノロジーともに歩む未来。

【権利】【通貨】【コミュニケーション】【投票】【市場】【メディア】【環境】【学習】【政策】……起こり得る未来を全検証した一冊です。

訳:山形浩生…世界的ベストセラー、トマ・ピケティ『21世紀の資本』の訳者として知られる翻訳家
解説:鈴木健…『なめらかな社会とその敵』著者であり、スマートニュース株式会社代表取締役会長


世界はひとつの声に支配されるべきではない。

対立を創造に変え、新たな可能性を生む。
プルラリティはそのための道標だ。

空前の技術革新の時代。
AIや大規模プラットフォームは世界をつなぐと同時に分断も生んだ。
だが技術は本来、信頼と協働の仲介者であるべきだ。

複雑な歴史と幾多の分断を越えてきた台湾。
この島で生まれたデジタル民主主義は、その実践例だ。
人々の声を可視化し、多数決が見落としてきた意志の強さをすくい上げる。
多様な声が響き合い、民主的な対話が社会のゆく道を決める。

ひるがえって日本。
少子高齢化、社会の多様化、政治的諦観……。
様々な課題に直面しながら、私たちは社会的分断をいまだ超えられずにいる。

しかし、伝統と革新が同時に息づく日本にこそ、照らせる道があると著者は言う。

プルラリティ(多元性)は、シンギュラリティ(単一性)とは異なる道を示す。
多様な人々が協調しながら技術を活用する未来。

「敵」と「味方」を超越し、調和点をデザインしよう。
無数の声が交わり、新たな地平を拓く。
信頼は架け橋となり、対話は未来を照らす光となる。

現代に生きる私たちこそが、未来の共同設計者である。

《著者からのメッセージ》

真の調和とは差異を避けることではなく、多様な声を積極的に束ねて共通の目標へ向かうことにある。日本こそが、次なる道を照らし出す存在になり得ると強く信じている。
ーーーオードリー・タン

プルラリティは、世界中のめまいがするほど多様な文化から引き出した伝統を、完成させ、折り合わせ、慎重にハイブリッド化して改善するという昔ながらの日本の誇りと共鳴するものだ。
ーーーE・グレン・ワイル

《各界から賛同の声が続々!》

『PLURALITY』は、いま日本で読む価値のある本である。読者には、「社会的差異を超えたコラボレーション」として本書を日本の文脈に取り入れ、発展させることが求められている。
ーーー鈴木 健(『なめらかな社会とその敵』著者)

多元性という広大無辺の広がりの中で、それぞれの生命は唯一無二の尊い存在である...外部の状況がいかに危ういものであろうとも...分かち合う善の種が大地を突き破り、共感、喜び、調和の花へと開花するよう、積極的に行動しよう。
ーーーチベット ダライ・ラマ14世法王

民主主義は相反する価値観の対立であった。しかし台湾では、民主主義は多様な価値観の対話となっている。オードリー・タンは、イデオロギーの制約を超越した「デジタル・デモクラシー」を創造する方法を示してくれた。
-ーーー蔡英文 中華民国前総統(台湾)

技術的に進歩し、政治的に挑戦的で、急速に進化する21世紀において、自由で開かれた未来とはどのようなものだろうか?グレン、オードリー、そして共著者たちは、説得力のある展望を提示している。
ーーーヴィタリック・ブテリン イーサリアム創設者

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

iwtn_

6
ざっくり言うと多元主義の解説本。台湾の事例や特に第4章は自分の興味の対象についてのことで、知らないことも多く勉強になった。全体的な方針としても賛成の立場を取れなくもない。しかし、第5,6章の半分ぐらいは、没入型共有現実といった、まだまだ実現不可能そうな技術が前提となっており、かなり眉唾。世界を変えるというよりは社会を変えると言った方が良いし、物理的身体や現象を軽視している印象。また、現在起こっている戦争について言及しないのは、お花畑な論に見える。専門用語が多く索引が欲しいが、まぁ自分で作るのが良いのか。2025/05/22

小鳥遊 和

5
前半の要約:情報技術は自由な民主主義社会の位置する狭い回廊(アセモグル他の語)を、社会崩壊と専制主義という両側から挟撃している。情報時代にはSynthetic Technocracy、Corporate LibertarianismとDigital Democracyの3イデオロギーが選択肢で、ITと民主主義が味方になる3つめを探求したい。成功例として西側諸国左派はスカンジナビアを、右派はシンガポールを誉めるが、民主主義への高い信頼と参加水準を示す台湾は左右どの立場にも模範を提供でき、多くの研究に値する。2025/07/19

chiro

5
社会的差異を超えたコラボレーションのための技術としてPluralityという概念が提唱されている。それに対する立場として現在のアメリカで進められているネオリベ的な動きをトランプやその周辺がどの程度理解して進めているのか。ほぼ無自覚なことは想像に難くないがそうした視点で我が国を見つめて見るとそうした意志さえも感じられない状況には絶望感しかないがこの著作でも取り上げられている安野貴博の動きには大きな期待を抱かせてくれる。2025/05/24

YN

3
リバタリアンでもテクノクラシーでもない第三の道の希求。デジタルテクノロジーを通じた新たな民主主義のアプローチ。 方法論の羅列ではなく、世界観、価値観の提示。 要素要素も(上辺を撫でただけといいつつ)難解であり、大枠の方向は感じ取れるものの、実際の導入・試行のためにはより現実に沿った検討が必要。2025/07/06

ひろ

2
まず本書における民主主義という語の定義がかなり広く、また一つの筋があるわけでもなく、端的に言って読みづらい。各々の章で展開される可能性のいくつかは興味を惹くものだが、果たしてそれがプルラリティによるのかというと、広くITの進歩によるものでは?という気もする。2025/07/02

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