内容説明
新幹線神話の虚実を暴く!
警察キャリアの樫山順子は、北海道警捜査二課長に突如、着任することになった。歓楽街ススキノで起きた国交省技官の転落事故と道内の病院を舞台とした贈収賄事件を並行して捜査するなか、「独立王国」とも称される道警の慣習にも大いに戸惑う。
鉄道・警察・官邸《魔のトライアングル》に埋もれた真実を、樫山は見つけ出せるか。ベストセラー『震える牛』『ガラパゴス』に連なる、待望の新シリーズが始動。
「いまや自民党政治そのものが崩壊しつつある。それを予言するかのような読後感を覚えた」――ノンフィクション作家の森功氏も絶賛!
「日本列島改造論」から半世紀、新幹線神話の虚と実――
※この作品は過去に単行本として配信されていた『覇王の轍』 の文庫版となります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kei.ma
21
これは!書き出しから心に響くものが。主人公は警察キャリアの樫山順子。組織内であっても保秘は絶対、北海道という特殊性の中で贈収賄事件に対峙する。覇王とは列島改造の推進者のこと。轍とはその残骸。50年前の新幹線整備計画を時代の変化をよそに今に進めているなんて。そして、国家権力が恰も暗渠に埋没したかのように展開していった。見所はたくさん、それも最後の最後まで。良い本が見つかった。このシリーズを求めて本屋を回らねば!2025/06/11
Y.yamabuki
19
読み応えがある面白い作品だった。贈収賄と転落事故2つの事件がどう繋がるのか?北海道と東京を舞台に着任早々のキャリア警官 樫山順子が活躍する。どんでん返しを喰らって、もう一度どんでん返し…というところで終わる。想像は付くけれど、個人的な好みとしてはギャフンと言わせて、快哉を叫ぶところまで読みたかった。2025/07/03
H
7
北海道特有の事情に鉄道会社、鉄道機構、警察、行政が絡んでスケールの大きい話になっていてなかなか面白かった。50年以上前の計画に縛られて不必要な新幹線を作っているというのは関係者には耳の痛い話だろうね。2025/05/24
もも
6
女性キャリアの樫山の活躍が面白かったです。樫山が登場する田川シリーズの「アンダークラス」、早速読みたくなりました。2025/07/19
のじ
6
旅行行き帰りの新幹線の中で読んだのでちょっと複雑な気持ち。北海道警の捜査二課に転任した課長がすすきのでの転落事故に疑問を抱いて調べていくという相場さんらしい社会派ミステリ。どこまでが現実なのかという感じは他の作品といっしょです。正直なところリニアモーターカーとか要らねんじゃね?と思っているので稲垣氏の主張にはそうだよねーと思うものがあった。角栄さんの時代は鉄道にも期待が持てたんだろうけれどもねー。でもローカル線は存続してほしい気もするし、なかなかうまくいかないものだ。2025/06/04
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