岩波現代文庫<br> 文庫からはじまる - 「解説」的読書案内

個数:1
紙書籍版価格
¥1,331
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

岩波現代文庫
文庫からはじまる - 「解説」的読書案内

  • 著者名:関川夏央【著】
  • 価格 ¥1,331(本体¥1,210)
  • 岩波書店(2025/04発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 360pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784006023669

ファイル: /

内容説明

洪水のように押し寄せる新刊の荒波を乗り越えて,残された時間で,なにを読むべきか? 迷ったときには文庫に帰れ! 二百冊に垂んとする文庫解説を物してきた「解説の達人」が厳選して贈る,恰好の読書案内.未読であれ再読あれ,損はなし.読むぞ愉しき.決して古びることのない読書の世界が,いま文庫からはじまる.

目次


明治二十年代「金の世」における職業としての文芸
伊藤整『日本文壇史3 悩める若人の群』
 外が眺めた「燈火の海」
森 外『舞姫』
崖下の家の平和と不安
夏目漱石『門』
明るくて軽快な国木田独歩――日清・日露戦間期の作家
「明治の文学」第22巻『国木田独歩』
彼はむかしの彼ならず――「天才」石川一から「生活者」啄?木へ
ちくま日本文学全集30『石川啄?木』
「繁昌記」という名の挽歌
『大東京繁昌記 下町篇』
「切実な自己表現」としての文芸評論
平野謙『島崎藤村』
網膜に焼き付いた風景
原民喜『原民喜戦後全小説』
「日本の文学」刊行と一九六三年という時代
中央公論新社編『対談 日本の文学 作家の肖像』

向上心こそ力であった時代
浮谷東次郎『俺様の宝石さ』
文学に「退屈」する作家
伊丹十三『ヨーロッパ退屈日記』
昭和四十二年の「違和感」――旧制高校的文化考
竹内洋『学歴貴族の栄光と挫折』
歴史を記述する方法と技倆
徳岡孝夫『五衰の人――三島由紀夫私記』
回想の山田風太郎
山田風太郎『警視庁草紙』ほか
個性的日本人が描く個性的日本人群像
山田風太郎『明治波濤歌』
梯子の下の深い闇
藤沢周平『闇の梯子』
「孤士」の墓碑銘
藤沢周平『回天の門』
停滞の美しさ,やむを得ざる成長
藤沢周平『漆の実のみのる国』
封建の花
群ようこ『馬琴の嫁』
日常の明るい闇
山田太一『逃げていく街』
彼女の,意志的なあの靴音
須賀敦子『ヴェネツィアの宿』
年を歴た鰐について
山本夏彦『美しければすべてよし――夏彦の写真コラム』
努力して「老人」,普通に「老青年」
阿川弘之『南蛮阿房列車』
ここに文学がある
阿川弘之『天皇さんの涙 葭の髄から・完』
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

86
かなり文庫の解説を書いてきた(200冊以上)関川さんによる日本文学の案内書のような感じです。文庫の解説だけでは書けないことや引用などもありますので、これから日本文学について少し勉強しようとするにはいい本だという気がします。伊藤整の「日本文壇史」から始まり、森鴎外、夏目漱石、国木田独歩などの明治時代から山田風太郎、藤沢周平、須賀敦子、阿川弘之などについても述べられていて私には楽しめました。2025/10/05

nonpono

71
わたしは図書館に週に1回は通う。もう蔵書を置くスペースがないんだ。最近はメルカリなどでたまに昔の本が知らない誰かの元に旅立ち、少しずつスペースが増えてきたが、まだまだ。久しぶりに岩波書店の本を読んだ。この文庫本の定価が1210円ということに驚いた。文庫本ならワンコインはもうないと思ったが、1000円を越す事実に。時代なのだろうか。本書は200冊を越す文庫の解説をしてきた関川夏央による読書案内である。見渡せば、わたしは三島由紀夫も藤沢周平もまだ読んでいない。読むべき本、読みたい作家に圧倒された。まだまだ。2025/07/25

鷺@みんさー

26
凡そ「解説」とは、その本を読み終えた読者を前提として書かれるもので、よもや読み手が原作を知らない可能性がある中で、解説のみを集めた本ができるとは。いわゆるブックガイドとは違うので、小説ならばネタバレを避けてもおらず、ある作家を描いたルポルタージュならば当然、その作家の人生を「知ってるよね」の体で書かれている。ので、なんだかチラ見せのような、クイズのヒントのような、これがなかなかどうして、好奇心をくすぐられるし、解説だけを読んでも「わかった気」になって充分面白い。また読みたい本が増えてしまうじゃないか。2025/12/04

まこみや

14
読了2025/08/17

チェアー

6
解説というのはなかなかに書きにくい。あらすじを書けばいいのか、感想を書けばいいのか、よく分からないからだ。 筆者は内容を書きながらどこかしらで自己の視点を埋め込む。気がつくと、筆者の考えを聞いている。 2025/07/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22519446
  • ご注意事項

最近チェックした商品