文春新書<br> カウンターエリート

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文春新書
カウンターエリート

  • 著者名:石田健【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 文藝春秋(2025/04発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784166614929

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内容説明

トランプ ヴァンス 石丸伸二 尹錫悦……
なぜ破壊者は台頭するのか。

「何かが間違っている」。そう主張し、政府やメディアなどを
「既得権益化したエリート」として批判する“カウンターエリート”が
支持を集め、世界中で地殻変動が始まっている。
シリコンバレーで生まれた彼らの思想を手がかりに、
その背景や論理、これから起こる変化を徹底解説。
ニュース解説メディア『The HEADLINE』編集長、初の著書。

■トランプ2.0以後の世界を読み解く必読書■

大統領に再選したドナルド・トランプ大統領、影響力が増すイーロン・マスク、
ゼレンスキー会談で注目を集めた副大統領のJ.D.ヴァンス…
彼らに共通するのは、既存の「リベラルな秩序」に挑戦するカウンターエリートという潮流だった。
彼らは単なる「反エリート」ではなく、自らの「何かが間違っている」という主張を掲げ、
支持を広げている。背景にあるのは、世界的投資家ピーター・ティールや
暗黒啓蒙の思想家カーティス・ヤーヴィンらが支持する「奇妙な右翼サブカルチャー」だ――。
なぜリベラルなシリコンバレーは、保守派に転向しつつあるのか?
なぜ世界で同時多発的に、新たな政治家が台頭し、既存秩序を揺るがしているのか?石丸現象や兵庫県知事選、韓国の戒厳令などに共通する背景とは?
リバタリアンからポッドキャストに台頭するマノスフィア文化、反Wokeまで
広範な思想を読み解く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

144
世界政治を主導してきたリベラル民主主義とグローバリズムだが、どうしても政治的経済的に恵まれない層も生まれた。「何かが間違っている」という彼らの不満をいち早く取り込んだトランプに、主流派から排除されていた右派の政治思想家が合流して自らの主張の実現を図っている。現行のシステムを破壊して既得権益に執着するエリートを放逐し、自分たちが主導する新体制の構築が目的だ。そんな支配エリート層の交代を巡る攻防戦に、自由な活動を妨げるリベラル派を嫌うテックエリートの一部も右派に協力する。アメリカは幕末維新と似た状況下にある。2025/07/27

よっち

35
政府やメディアなどを既得権益化したエリートとして批判するカウンターエリート。なぜ彼らが支持を集めて台頭するのか、これから起こる変化を解説する1冊。反エリートではなく何かが間違っているという主張を掲げて支持を広げているカウンターエリート。保守派に転校しつつあるシリコンバレー、既存秩序を揺るがす新たな政治家の台頭する背景、それが何をもたらすのかを解説していて、現状維持が問題を解決するわけではないとは感じるものの、彼らがSNSも駆使してリベラルな秩序を間違っていると破壊した未来に希望を見出すのも難しいですね…。2025/05/27

ta_chanko

31
成功者であるグローバルエリートを既得権益者と見なし、現状への不満をエネルギーにして既存の社会の破壊と改変を目指すカウンターエリート。テクノロジーの飛躍的発達による社会の改変=加速主義を主張するピーター・ティールやイーロン・マスク。その動きを政治的に援護するトランプ大統領とヴァンス副大統領。ポリコレ・LGBTQ・移民に反発し、カウンターエリートを支持する大衆。ポピュリズム・反知性主義的な動きがアメリカで広がっている。ヨーロッパでは極右政党が、日本でも参政党が台頭。まさに「大衆の反逆」。歴史は繰り返すのか?2025/09/13

小鳥遊 和

17
トランプ政権の社会・文化・思想背景が分かる。カウンターエリートはターチンの書名に使われた語で、大衆の貧困化とエリートの過剰生産が起きた時代に革命や内戦を主導したリンカーンや洪秀全も指す。現行システムに問題意識を持ち政府・官僚組織・メディア・学術界を既得権益化したエリートとみなし攻撃する。ヴァンスが言及するヤーヴィンは、国家を支配するメディアと大学を欧中世との類比で大聖堂と呼び、「国家CEO」が権力を握る君主制を対置する。住民はスタートアップ国家の顧客でありサービスに不満があれば他社(他国)に乗り換える。2025/09/23

しゅん

16
トランプ大統領二期目に、なぜイーロン・マスクをはじめとするテック企業の成功者たちが参入しているのか。本書は、既存の国家政治に対する「何かが間違っている」という思いが、テックエリートと合衆国の低所得層で共有されていると説明する。その一番のキーパーソンがピーター・ティールであり、幼少期から才能をみせつけてきたエリートが、官僚エリートを批判する思想を描いていく。本質的に必要な進歩を抑圧しているのがリベラル・デモクラシーであり、多様性の主張は悪質な目くらましに過ぎないという思想が示されていく。2025/07/16

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